
もくじ
1. ごあいさつ
・かじり癖
・分離不安
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
以前、負の学習についての話を書きましたが、今回は特に相談の多い行動の問題を3つご紹介しようと思います。
その子によって対処方法は違うと思いますが、一般的な対応の仕方も一緒にまとめています。
参考になれば幸いです。
獣医さんが解説するわんちゃんの行動の悩み3選

かじり癖
子犬の時の甘噛みもよく相談を受けますが、大人になってもおもちゃや家具、壁紙をかじってしまうという相談はよく受けます。
中には、かじって食べてしまうこともあり悩んでいる方は結構多いです。
子犬の時の甘噛みは乳歯の生えかわりの関係でしていることも多いので、手を噛んだら痛いとちゃんとおしえてあげるとほとんどの子は落ち着いてきます。
かじり癖に関しては、かじるところに苦味のあるペーストを塗って、かじる=嫌なことが起こるという学習をさせるといった方法を試してもらうことが多いです。
チャイム/来客に吠える
チャイムが鳴ると吠えたり、来客がくると吠えるという無駄吠えに関する悩みもよくお聞きします。
他にも、お散歩の時に他のわんちゃんや人に吠えてしまったり、ごはんが欲しくて吠えてしまうという子も多いです。
吠えることに関しては、要求吠えや警戒吠えなど原因は様々ですが何か訴えたいことがあるというのは共通していると思います。
静かにさせるために、ごはんやおやつを与えるのは吠えるという行為を助長させるので気をつけてくださいね。
よく対策として使われるのが、すり替えのコマンドを入れることです。
吠えたいという気持ちをおすわり、待てというコマンドにすり替えるというやり方です。
おすわり、待てのコマンドが入ったらおやつをあげるのはOKです。
それでも吠えてしまう子には、首輪型の吠えると音が鳴ったり、振動が起きたり、電気が流れるような、吠える=嫌なことが起こるといった道具を使用するというケースもあります。
(ただし、怖がって吠えている子に、さらに怖い体験をさせる道具を使ってしまうというケースもあるので注意です)
分離不安
小さい子犬のときに、お家に迎えられるわんちゃんの中には飼い主さんにべったりになってしまう子もいます。
そういうわんちゃんの中には飼い主さんのおでかけを受け入れられずに、扉をカリカリしたり吠え続けたりという分離不安の症状が出るような子も比較的多いです。
小さい頃から、べったりになってしまわないようにメリハリをつけて接するということも大切ですが、よく使われるのがコングです。
飼い主さんがいなくなるというイベントのときに、コングの中におやつを入れて与えて気を逸らすという方法がよく使われます。
最後に
吠えたりかじったりという行動は、わんちゃんにとっては自然な行為ではありますが、人間と一緒に暮らす上で困ってしまうことが多いです。
長年、癖がついた子の行動をかえるのは大変なので、できるだけ若いうちに行動を変化させるようにしていきましょう!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ