獣医さんのコラム(290)獣医さんが解説する流行っているおやつの注意点

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する流行っているおやつの注意点

  鹿肉

  ヤギミルク

  フリーズドライ製法

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

犬用のおやつにも流行があります。

特に、今回ご紹介する3つは少し前からよく見かけるもので、身体に良さそうや優しそうというイメージがあるような気がします。

ただし、ちょっとイメージが先行しすぎているのかな?と思うときもあるので、今日は獣医さん的な注意点を書いてみたいと思います。

獣医さんが解説する流行っているおやつの注意点

鹿肉

ペットイベントやおしゃれなペット用品のお店に行くと少し前から必ず見かけるのが、鹿肉系のおやつです。

鹿肉は高タンパク、低脂肪、鉄分が豊富な食材で、牛肉と比較しても脂肪分は1/5〜1/10程度、鉄分は1.5〜2倍も含まれている優秀な食材です。

なので、慢性膵炎や消化器系の一部の病気など低脂肪のフードを食べる必要のあるわんちゃんたちにとってもとても良い食材と言えると思います。(鹿肉は大体2~5%の脂肪分なのでかなり優秀です)

あとは、新奇タンパク質という考え方もあります。

これは、食物アレルギーのわんちゃんたちにとっての話なのですが、アレルギーは幼少期に食べた食材をインプットしていると言われているので、全く食べたことのない食材にはアレルギー反応が出ないという身体の仕組みを利用して、食べたことがないであろう鹿肉を使うというアイデアです。

鹿肉自体はとっても良い食材だと思うのですが、獣医さん的な注意点もあります。

それは、鹿肉のおやつを使っているのに他の色々なおやつも与えてしまったりすると、鹿肉のもつ低脂肪という特徴や、新奇タンパク質という性質を生かせないということになってしまうということです。

せっかく高機能な食材なので十分に活かせられる使い方をしてもらえたらと思います。

ヤギミルク

ヤギミルクは少しイメージが先行して人気になったのかなと感じる食材の一つかもしれません。

わんちゃんは乳糖不耐症といって、牛乳の中に含まれるラクツロース(乳糖)を分解できず、牛乳を飲むとお腹が緩くなってしまう子が多いことが知られています。

そこで、ヤギミルクだとお腹に優しいというところで人気になったのかなとも思うのですが、実はヤギミルクにもラクツロース(乳糖)はしっかりなどを含まれています。

ただし、牛乳より若干少ないので、ごく軽度の乳糖不耐症であれば許容できる可能性はありますが、同じようにお腹の調子が悪くなるリスクがあることも覚えておいてもらえたらと思います。

ちなみ、ヤギミルクでもお腹が緩くなるといった意見があったからなのか、最近はラクターゼ処理をしてラクツロースをあらかじめ分解してある商品も出ています。

フリーズドライ製法

フリーズドライも大変イメージの良いおやつの一つかもしれませんね。

フリーズドライで加工すると、肉や魚など食材本来の匂いが残りやすく、栄養面でもビタミンなど加熱によって壊れやすい栄養素を壊さずに摂取できるという特徴があります。

ただし、獣医さん的注意してほしいのが、フリーズドライ製法では加熱する製法と違って菌を殺す効果があまりないということです。

もし、食材が大腸菌やサルモネラといった細菌に汚染されていると、加工後のおやつを食べたわんちゃんに影響が出る可能性があります。

また、トキソプラズマといった寄生虫も残ってしまうので、食材の出本や管理方法が問われる加工法であることは知っておいてもらえたらと思います。

最後に

またトレンドがかわって、新たな食材ブームが来るかもしれませんね。

ブームになる食材は、どれもイメージが良かったり、今まで感じていた不都合を解消してくれるという特徴を持っていると思います。

次は何が流行るか楽しみです!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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