獣医さんのコラム(336)獣医さんが解説する動物病院に毎日通う場合って?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する動物病院に毎日通う場合って?

  ・動物病院に毎日のように通院するケースってある?

  ・皮下点滴

  ・創傷ケア

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

具合が悪いと基本的には入院治療になるので、そうなると必ずしも毎日、病院に行かないといけないわけではありません。

でも、毎日のように通院しないといけないパターンもあったりします。

今日はそんな話をしたいと思います。

獣医さんが解説する動物病院に毎日通う場合って?

動物病院に毎日のように通院するケースってある?

動物と暮らし始める前は、病気になったときに病院に連れて行ける?やいくらかかるの?など、みんな、心配になりますよね。

もうすでに、動物さんと一緒に暮らしている場合でも、お家の子が高齢期に差し掛かってくると心配になってくるかもしれません。

心配なことはいろいろあるかもしれませんが、今日は、通院回数が頻繁になりやすいケースやその費用についての話をしたいと思います。

まず、体の状態がかなり悪い場合が基本的に入院になります。

入院になってもとても大変なことだと思いますが、状態が入院ほど悪いわけではないものの毎日のように通院しないといけないという場合もあります。

こうなりやすいケースは、主に

①慢性疾患で維持するために治療は必要で、お家でそれができないケース

②身体は元気だけど毎日の包帯交換などが必要なケース

の2パターンが多いです。

具体的に言うと、①に該当するのが皮下点滴、②に該当するのが創傷ケアです。

皮下点滴

皮下点滴の目的は、大まかにいうと脱水の補正です。

つまり、毎日大量に水分を失う慢性疾患で、かなり悪化していると毎日、脱水の補正が必要になることがあります。

その代表例が慢性腎不全です。

慢性腎不全になると、尿が濃縮できなくなるので大量に尿として水分が失われます。

その結果、悪化すればするほど重度の脱水状態に陥りやすくなります。

犬も猫もCreが5を超えてくる、つまりIRISのステージ分類でいうとステージ4を超え、さらに悪化傾向が強かったり、元気食欲、吐き気など一般状態に問題が場合は、毎日、皮下点滴で治療していく必要が出てきます。

皮下点滴はトレーニングすると自宅でもできることも多いのですが、飼い主さんの中には針を動物に刺すという行為に抵抗があったり、動物さんの性格的に自宅ではじっと点滴を受けられない子もいたりします。

そのため、動物病院に毎日来てもらって、皮下点滴をさせてもらっているというケースは意外に多いです。

費用は地域によって様々ですが、安いと2000円くらいからの病院もありますし、5000円前後かかる場合もあります。

ちなみに、急性疾患でも入院するか微妙なラインだったり、入院させると食べなくなるなどの事情があるケースは毎日通院になることもよくあります。

この場合は、大体は1週間程度が目安になることが多いです。

と言うのは、獣医さんは一定の期間での状態の変化を見ているからで、回復してこない場合は入院に切り替わりますし、もしくは回復してきた場合は通院解除になり何日か後の再診となるからです。(ちなみに、この通院の場合は検査や治療薬を点滴の他に毎日入れるので上に書いた費用では済まず1回1万円以上かかることもよくあります。)


創傷ケア

もう一つが、創傷ケアです。

これは、事故などでの怪我が原因のこともありますし、手術の術創の治りがイマイチで創傷ケアが必要な場合もあります。

普通の傷口の場合は、2~3日に1回包帯交換ということも多いのですが、感染していたり、傷口が開いてしまいそうなパターンは毎日洗浄や包帯の交換が必要になるケースもあります。

創傷ケアも自宅でできることもあるですが、傷口の範囲が広かったり、動物さんを押さえないとできなかったり、感染していて毎日状態を確認する必要がある場合は病院に来てもらうことになります。

ちなみに、手術の傷で創傷ケアが必要になるケースは、糖尿病やクッシング症候群などの感染に弱い持病を持っていて感染を起こしやすい素養がある場合や、乳腺腫瘍などでかなり大規模に皮膚を切除をしなければいけないケースでおこりやすいです。

ちなみに、術後の創傷ケアの場合は1000円台〜と費用が安い設定していることもありますが、それもケースバイケースです。

最後に

毎日通院となると、費用も労力も大変だと思います。

でも、そういった子たちがどの動物病院でもいるのも事実です。

なかなかお家の子たちがどういう病気や怪我をするかを予想することは難しいので、そういったケースもあることも知っておいてもらえたらと思います。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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