獣医さんのコラム(342)獣医さんが解説する犬・猫に噛まれたら?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する犬・猫に噛まれたら?

  ・狂犬病は大丈夫?

  ・一番心配なことは?

  ・噛まれると腫れる??

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

動物病院に勤めていると、わんちゃん、ねこちゃんに噛まれたり引っ掻かれたりすることがよくあります。

そこで、今日は獣医さん視点から犬・猫に噛まれたときの話をしたいと思います。

獣医さんが解説する犬・猫に噛まれたら?

狂犬病は大丈夫?

人間が噛まれたときや、わんちゃん同士の喧嘩で噛まれたときによく聞かれるのが、「狂犬病とか大丈夫なんですか…?」という話かもしれません。

狂犬病のワクチンを打ってあるかを気にされる方も割といらっしゃいます。

これに関しては今の所、日本は狂犬病の清浄国なので、わんちゃんに噛まれたからといって狂犬病の心配はしなくても大丈夫だと言えます。

海外から日本に連れてきた子に噛まれた場合も、日本に入国するまでにかなり厳しく狂犬病を持っていないか検疫されているので、この子たちに関しても問題ないと思ってOKです。

ただし、以前に過去に実際起こり、大きく報道されたことがあるのですが、海外で犬に噛まれて日本に帰国後に狂犬病を発症するということは十分にあり得ますのでご注意ください。

一番心配なことは?

逆に一番心配なことは、ズバリ細菌です。

わんちゃんやねこちゃんの口の中には、人間とは違う細菌が生息しています。

さらに、犬や猫には大きな害をもたらさないのに、人間に咬傷という形で入り込むと重大な疾患を呼ぶものも存在します。

その代表例がカプノサイトファーガです。

感染頻度は低いものの、一旦感染が成立すると重篤な全身性の感染症を引き起こし死に至ることもあります。

それ以外にも歯が皮膚に入ることで、深部で感染を引き起こしたりと、咬傷と細菌感染は切っても切れない関係なのです。


噛まれると腫れる??

ちなみに、噛まれたところがパンパンに腫れることもよく起こります。

噛まれたことで物理的に皮膚や皮下組織が損傷し炎症が起こることに加え、前項で書いたように感染などが伴うことに起因します。

ちなみに、その中でも、動物病院関係者の中では、わんちゃんよりねこちゃんに噛まれた時の方が腫れるというのが通説としてあるのですが、これは実際に、ねこちゃんの口腔内にパスツレラ・ムルトシダという急速に局所感染を起こす菌が存在していることが関連しているのではないかと思います。

ねこちゃんはわんちゃんより、一見噛まれても被害が少なそうに見えますがそんなことはないので、ねこちゃんにも十分にご注意ください。

最後に

私もねこちゃんに指を噛まれて、急速に指が腫れ、危うく結婚指輪を切断しないといけない事態になりかけたことがあります。

噛まれなれていると腫れないという話もありますが、経験上はそんなこともない気がします。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

当サービスのご利用にあたって

オンライン相談では、

診断をつけたり、

お薬を処方することは

できません。

動物たちのより良い生活や

より良い医療のための

サービスであることを

ご理解ください。

サービスのご案内 service
獣医師紹介 doctor
サービスのご案内 service
獣医師紹介 doctor