もくじ
1. ごあいさつ
4.最後に
ごあいさつ
こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
赤み痒みシリーズの途中ですが、今日は別のテーマのコラムをおおくりしたいと思います。
以前に、動物病院に電話で伝えることというテーマでコラムを書かせてもらったのですが、
今回はそのコラムにちょっと関連して受診する時間についてのお話しです。
動物病院に連絡すると、いつ来院できますか?と言われることがあると思います。
実は、病院にも色々事情があって、この来院時間で診断が出る時間などが変わる可能性があったりします。
そのあたりの事情について触れてみたいと思います。
獣医さんが考える「受診する時間」について
このお話は、どの地域かで事情がかわる可能性もあるのですが、
まず、最初に元気食欲がなくぐったりしているなど、明らかに具合が悪い時、つまり血液検査、レントゲン、超音波検査などをフルセットでおこなってなるべく早く原因を突き止めなければならない場合は、必ず朝一番で来院してもらった方がいいです。
どうしても、外来の患者さんを診察しながら検査も進めないといけないので、限られた時間の中で検査を終えるためには、早く検査に取りかからないといけません。
本当に救急で命が危うい場合はもちろん最優先ですが、そこまでではないが重症という場合は、どうしても外来と並行してという状態になりがちなので、この早く検査に取り掛かれるかで診断がつく時間に差が出ると思います。
そして、一通り院内でできる検査を終えた後に、院内ではできない検査を外の検査機関に依頼するかを判断することが多いです。
その検体の回収連絡の期限がお昼のことが多い(回収がある地域の場合)ので、それまでに検査を提出するかを決められない場合は、翌日以降、特に土曜日とかの場合は月曜日以降に提出することになります。
ちなみに、この外に検査を出すということについても、地域によって事情が異なります。
検査会社による回収がある地域と郵便で検査会社に検体を送らないといけない地域とがありますが、郵送の場合も当日回収での郵送手配の連絡期限があるので、なるべく早く提出できることが重要です。
よって、獣医さん的には検査が必要な状態であればなるべく早く受診してほしいです。
どうしたらいいかわからない時の対処法
元気食欲はないけど、おやつは食べるしぐったりというほどでもないし…という判断に迷われる場合もよくあると思います。
かかりつけの病院がある場合は、日中の場合は病院に電話をしていただくのがいいと思います。
1つは、症状をお聞きして重症度を判断してもらえることと、電話を入れることで、検査が必要なケースの場合、予定の行動として組み入れてもらえる可能性が高いからです。
はじめから(仮)予定に入っていると、その後に本当に検査が必要となった時もスムーズに検査にうつれることが多いです。
逆に、同じぐらいの症状の子が連絡なしで来院した場合、先に連絡を入れていた方を優先して検査することになると思います。
完全予約制の病院に通われている方も、一度連絡してみると緊急枠で受け入れ可能な場合もあるので試してみてくださいね。
最後に
飼い主さんも動物病院も獣医さんも、やっぱり人間の集まりなので、直接コミュニケーションをもらえることで、検査や治療の潤滑剤になると思います。
あとは、夜間やかかりつけ病院がない方の場合は、相談だけの連絡は受付けていなかったり、電話だと安易なことが言えないという事情で来院してくださいと言われがちなのでオンラインで相談してもらうといいと思います。
ある程度状況を整理して、下準備や予備知識を整えた上で受診することでその後の検査治療がかわってくると思います。
悩んだらぜひ相談してくださいね。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!
執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ