
もくじ
1. ごあいさつ
・スキップ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
わんちゃんがお散歩しているとついつい目がいってしまうのは犬好きの人あるあるかもしれませんが、ついつい歩き方まで見てしまうのは獣医さんあるあるかもしれません。
歩き方がおかしいわんちゃんは実は多いです。
そして、飼い主さんはそれに気づいていないのかな?と思うことも多いので今日はそんなお話をしてみたいと思います。
獣医さんが解説するお散歩中に気をつけてほしい動き3選

スキップ
以前に整形のお話をした時に、わんちゃんで多い整形疾患は膝蓋骨(しつがいこつ)内方脱臼ということを書いたのですが、この病気は常に症状を出しているというよりは間欠的なことが多いです。
特に、お散歩中でいうとふとした時にスキップするわんちゃんはその時に膝蓋骨がずれている可能性があると思います。
外で歩いているわんちゃんをよくみていると割と見かけるので、病院でこの病気を指摘されているわんちゃんはぜひ気にして見てみてもらえたらと思います。
スキップを頻繁にしているわんちゃんは膝蓋骨が頻繁にずれているということなので、その分だけ骨同士が擦れて関節の中で炎症を起こしてしまっている可能性があります。
いつもより頻繁に起こっているようであれば炎症を落ち着かせるために安静の対象になってくるので注意してくださいね。
頭が上下に動く
歩く時に頭が上下しているわんちゃんもよく見かけます。
これは、高齢のわんちゃんなどで前足に関節症があって慢性的に痛みを抱える子で起こりやすい動きです。
正常であれば、歩く時に頭の位置はあまり動きません。
前足は体重の70%を支えていると言われていて、痛みがあると前に足を出すのは大変な動作です。
そのために、前足が痛い子は足を上げるときに上体を引き上げて頑張って足を前に出しているので、その時に頭の位置も上がります。
踏み込んだ時に頭が下がるので、よくよく見るとかなり頭の位置が上下します。
気をつけて見るとわかりやすい動きなので、高齢のわんちゃんのお散歩をされる方はぜひ注意して見てあげてくださいね。
背中の丸まり
これも高齢のわんちゃんに多い症状です。
特に、脊椎に問題があるわんちゃんで多いです。
脊椎が原因で腰に痛みが出ている場合も背中が丸まることがありますし、慢性的な脊椎の問題が重なり後ろ足が弱くなってしまったわんちゃんでも起こりやすいです。
背中がそって尻尾が上がっているのが正常な姿勢ですが、背中が丸まっているとお尻が下がっている状態になります。
最後に
リードを持って近くを歩いていると歩き方は意外と見えにくくて気づきにくいと思います。
歩き方に問題がある子は飼い主さんにリードされて後ろからついてくるようなお散歩になっていることも多いので、それも見えづらい要因かもしれません。
後ろからや横から見るとわかやすいので、ぜひ意識して見てあげてくださいね。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ