獣医さんのコラム(番外編36)いち女性獣医師の獣医師のキャリアに対する感想2(新人時代に感じるやりがいとは?)

もくじ

1. ごあいさつ

2.いち女性獣医師の獣医師のキャリアに対する感想2(新人時代に感じるやりがいとは?)

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

本日は、箸休め的番外編第36弾をおおくりしたいと思います。

前回の番外編で、なんだか辞めどきが来るというような暗ーい話をしたのですが、今回はやりがいの話をしたいと思います。

職業的に立ちっぱなしな職業なので慣れないとつらいしハードなのは事実です。

でもハードワークの中でやりがいを感じる瞬間がくるんですよね。


いち女性獣医師の獣医師のキャリアに対する感想2(新人時代に感じるやりがいとは?)

新人獣医師が働き始めたときに、はじめに感じるのは立ってるのがしんどい…ということかなと思います。

1日中、立ちっぱなしで診察補助をして検査をして、手術のお手伝いをするのでやっぱり慣れないうちはしんどいという話はよく聞きます。

あとは、動物さんを診察のためにおさえる=保定という役目をするのですが、これにも必要な筋肉があるので、初めは筋肉痛必須です。

でも、そんなこんなをしているうちに女の人でも30kg弱のわんちゃんであれば一人で持ち上げられるようになったりするんですよね。

動物さんの診察は力と体力が重要です汗

私の場合は、大学の研究室で病院の業務のお手伝いするところに所属していたので立ちっぱなしは比較的耐性があったかなと思うのですが、新人の頃は一つの手術の助手について、終わったら別の先生の助手に入ってと手術を梯子したりするので、手術中に立ったまま記憶が飛んだり、目眩で立っていられなくなったりした覚えがあります。

その時以来そんな状態になったことがないので、よっぽど疲れていたんだなと思います笑

あとは、具合が悪くなった子に夜に付き添って、朝に他のスタッフが来た隙に手術室の床で寝ていた思い出もあります。(←本当は手術室では寝てはいけません)

そんなこんなで揉まれているうちに、スタッフに馴染んできて病院のメンバーの一員として検査をミスなく効率よくこなせるようになったり、手術の助手ができるようになります。

あとは、動物をおさえる保定や採血、留置処置(点滴のためのポートを設置する処置)をさせてもらって、だんだんとうまくこなせるようになっていくことにも手応えを感じると思います。

これが、初めにくるやりがいじゃないかと思います。

ちなみに、保定の醍醐味は怒ったり嫌がるわんちゃんやねこちゃんを、どううまくハンドリングするかというところでもあります。

だんだん慣れてくると怒る子や嫌がってしまう子に対してどうしたらいいかわかるようになってきます。

難しい子の保定をうまくやり切れると、なんとも言えない達成感があったりします。

つまり新人獣医師は、基本的にまずフィジカルな達成感を得ることになります。

チームの一員として働けている達成感や、手や身体を動かして何かをやり遂げた達成感もこれにあたると思います。

大体、その達成感を得た後にくるのが診察デビューです

この段階にくると、今度は自分の患者さんをもつやりがいや自分が考えてした治療で症状が改善していくことに達成感を感じるようになります。

ここまでくると、身体を動かして得るやりがいから、頭で考えてパフォーマンスするやりがいにシフトしてくることになります。

獣医さんの本分は頭を動かすお仕事でもあるので、この頭を動かしての達成感を感じられるようになると真に獣医さんとしてのやりがいに到達した感があるかもしれません。

獣医さんも、診察デビューして自分で考えて行動できるようになるまでに時間がかかるので、頭を動かしてのやりがいを感じれるまでにもしかしたら1~2年かかるかもしれませんね。

はじめは、新人感が出てしまって不信感を持たれてしまったりとうまくいかないことも多々あります。

でも、新人でも一生懸命考えて診察していることを評価してくれる飼い主さんや先輩獣医さんもいたりもします。

今、10年以上獣医さんをしてきて思うのが、

最終的には自分で考えたことで成功体験を積めるかどうかが、獣医さんとしてのやりがいを感じれるかを左右してくるような気がしています。

最後に

新人のときって、自分より年上の人と獣医師という立場でどう喋ったらいいかからはじめることになるんですよね。

動物さんに対する診療行為とともに、コミュニケーションが試練というか…

今では何分でも世間話ができちゃいますが、昔は何を喋ったらいいかわからなかったものです笑

それではまた次回のコラムでお会いしましょう。

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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