
もくじ
1. ごあいさつ
2.目が見えていないサイン!~意外と見えないって気づきにくい~
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
だいぶ、コラムの更新があいてしまいましたが今日から通常更新を再開いたします!
また、毎日楽しく読んでいただければ嬉しいです。
さて、再開1日目の今日は目の話題をおおくりしたいと思います。
実はわんちゃん、ねこちゃんは人間より野生の勘がしっかり残っているので、意外と片目が見えなくなっても普通に生活できてしまいます。
そして結果、両目が見えなくなってはじめて症状に気づくことがよくあります。
そんな目が見えていない?に気づくサインについて解説してみたいと思います。
目が見えていないサイン!~意外と見えないって気づきにくい~

目が見えていないことって意外と気づきずらい
人間は目が不自由になると毎日の生活にも困ってしまいますよね。
でも、動物さんは目以外にも敏感な感覚を持っているので、片目が見えないぐらいは外から見ていてもわからないことが多々あります。(痛みなどの症状が伴わないことも多いので余計にわかりづらいです。)
そして、実は両目が見えていなくても家具の配置などがかわっていなければ、意外と生活ができるという能力を持っています。
とはいえ、早くに異常に気づくことで防げることもあるので、見えていないかもに気づくためのポイントとお家でできる簡易検査についてお話ししたいと思います。
壁沿いを歩こうとする
家具の配置を覚えているお家の中では、あまりこういった行動は見られないかもしれませんが、
お外やあまりよく知らない場所だと、自分の見えている方の壁などに沿って歩こうとしたり、やたらと慎重になったりと行動に変化が見られることがよくあります。
ポイントは、以前と比べることです。
性格もあるので、慣れていない場所で以前と比べて急に何かに沿って歩こうとしたり、オドオドする様子が見られた時は要注意だと思ってくださいね。
これも、視界が半分になっているときに起こる可能性があります。
暗いとその分不安感から行動が変わることはよくあります。
あとは、わんちゃんの病気で夜盲からはじまり、進行すると両目が盲目になる進行性網膜萎縮症の場合にも起こる症状です。
この病気は、若いわんちゃんで急に発症する病気なので、若いわんちゃんが急に夜のお散歩を嫌がったり、暗い部屋に入ろうとしないなど暗いところを嫌がりだしたら注意していただきたいです。
動くものに反応しない
ふとしたときに、見えていない側で動いているものに対する反応が遅れたり、反応しないということもよくあります。
特に、お年寄りの子だと目のせいではなく年のせいだと思われがちなので、動くものに対する反応の鈍さを感じたら目かもしれないと思ってくださいね。
お家でできる簡易の検査
さて、ここまで読んでいただいて、うちの子って怪しい?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時は、お家でも簡単にできる検査があるのでご紹介します。
まず、わんちゃんやねこちゃんの正面に立って、片目を隠してください。
次に、隠していない方の目に対して、手をチョップにして目の方向に降ってみてください。
反射的に、目をつぶる反応が出たらその目は見えている可能性が高いです。
逆に、目をつぶらない場合は角度をかえて何度か繰り返してみてください。
それでも、反応しない場合は目が見えていない可能性があるので、主治医さんに確認してもらってくださいね。
最後に
ねこちゃんの場合は、緊張すると検査に反応しないこともありますが、獣医さんも同じ検査をして見えているかどうかを確認しています。
慣れると簡単にお家でもチェックできるので、ぜひ試してみてくださいね。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ