獣医さんのコラム(107)獣医さんが解説する日々のお手入れのポイント~後編~

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する日々のお手入れのポイント~後編~

 ブラッシング

 お家でのシャンプー&ドライヤー

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

今日はお手入れのポイントの後編になります。

今日はブラッシングのポイントや毛玉の話、シャンプー&ドライヤーの注意点などのお話をしたいと思います。

獣医さんが解説する日々のお手入れのポイント~後編~

ブラッシング

わんちゃんやねこちゃんは春と秋に毛が入れかわる換毛期があるので、お家で一緒に生活する上でブラッシングはどうしても避けれないお手入れかなと思います。

今は昔に比べ、空調管理している環境にいる子も多いので換毛期がはっきりせず、毛が長期に渡ってダラダラ抜け続けることもありますし、加齢によって一気に生えかわらなくなることもあります。

また下毛が多い種類の柴犬などのわんちゃんは、ブラッシングしないと下毛が抜けずに残ってしまうのも注意です。

抜けるべき毛が残ってしまっていると皮膚環境が悪くなりやすいので、特に上のような子たちはブラッシングの頻度を多めにとっていただくといいと思います。

あとは、毛玉も重要な問題です。

わんちゃんもねこちゃんも毛玉はその子の毛質によるところが多いので、毛玉ができやすい体質の子は本当にできやすいです。

毛玉体質の子はできやすい場所を重点的にブラッシングをするようにしてくださいね。

毛玉注意な場所は、耳の裏、前胸部、脇、内股〜お尻のあたりです!

長毛のねこちゃんはとくに毛玉問題は深刻で、毛玉ができやすいねこちゃんはほっておくと鎧のように皮膚全体を毛玉が覆ってしまい病院を受診されることもよくあります。

ねこちゃんの場合は、ブラッシングが嫌でそういった状況になっているケースも多いので、まずはブラッシングを嫌いにならないように、おやつなどと組み合わせてトレーニングするようにしてくださいね。

お家でのシャンプー&ドライヤー

わんちゃんの場合は、トリミングサロンに通っていらっしゃることもありますが、自宅でシャンプーされていることもあると思います。

サロン派だった方でも皮膚の問題があって、動物病院から皮膚治療の一環として薬用シャンプーで自宅で薬浴を指示されるパターンもよくあります。

自宅シャンプー派の方ももちろん注意していただきたいのですが、皮膚の治療中や皮膚が弱いわんちゃんは、特に注意してほしいポイントがあります。

ひとつ目は、

シャンプー剤が耳の中に残らないようにということです。

耳にお水を入れるのがダメだと思っている方もいらっしゃると思いますが、耳の中の水は外に出るので特に問題ないのです。

しっかりシャンプー剤が残らないように流してくださいね。

皮膚が弱いわんちゃんはシャンプー剤が残ってしまうと、外耳炎などの原因になります。

ふたつ目は、

ドライヤーで乾かす時の注意点ですが、皮膚が弱い子は涙の問題を抱えていることも多いです。

ドライヤーを目に当ててしまうと、涙が蒸発して目のトラブルに発展することがあります。

涙が蒸発して乾いてしまうことが発端で、掻いてしまって…というトラブルが非常に多いので、ドライヤーの向きに注意して、可能であれば目薬をさしながらドライヤーをしてもらえるとベストです。

みっつ目は、

ドライヤーで皮膚を温めてしまうと、痒みが出てしまうことがあるということです。

アレルギーのわんちゃんなどはシャンプー&ドライヤーの後に逆に痒みが出てしまうことがあるので、低温の風で乾かすか、しっかり水気をとった上で自然乾燥にしてもらった方がいいです。

よっつ目は、

シャンプー後は逆に乾燥しやすいので、保湿剤を使ってもらうことです。

乾燥は痒みの元でもあるので、特に頻繁に薬浴をしないといけないようなわんちゃんはしっかり保湿剤を使ってください。

最後に

前編、後編の2回にわたっておおくりしましたがいかがだったでしょうか?

ちょっとしたことなのですが、獣医さんが知っておいてほしいポイントをまとめてみました。

お役に立てたら幸いです!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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