
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
医療費の話題を引き続きおおくりしたいと思います。
今回は、高齢期にさしかかった時にどうなっていくかというお話です。
参考になれば幸いです!
医療費っていくらかかるの!? Part.2 高齢期

病院通いって増える?
やっぱり、人間も動物さんも高齢期にさしかかってきたら持病などが出てくるものです。
もちろん、最後の最後までほとんど病院に行かずに済むという子もいるとは思いますが、厳密にいうとおそらく持病があっても検査していないので見つからないが正解ではないかと思います。
やはり、持病に対しては治療したあげた方がいいので、高齢期になったら病院に通う心づもりでいてあげてください。
ちなみに、わんちゃんの高齢期で多い持病はホルモン(内分泌)系の病気や胆道系の病気です。
どちらもお薬を飲んでいくことになります。
病院や体重にもよりますが、胆道系の方が安価で月5000円〜、ホルモン(内分泌)系になると月1万円〜3万円ぐらいはかかってくると思います。
ねこちゃんの場合は、圧倒的に慢性腎不全が多いです。
この病気は薬も含め、点滴に通ったりも必要になってきます。
薬は月5000~2万円ぐらい、点滴に通うとなると1回3000円〜5000円くらいという感じになると思います。
点滴は、週に1回〜腎臓の悪さによって毎日通ってもらうこともあります。
CT/MRIが必要になったら?
お年をとってくると、体の中に腫瘍ができてしまったりということも考えられます。
最近では、エコーやレントゲンで発見して、手術などの処置に移る前にCT検査を受けてもらうことが増えています。
また、神経系の病気も昔は診断がつかないことが多かったですが、今ではMRIで脳や脊髄を覗くことができるようになり、検査に行ってもらえる機会も増えてきました。
そんな画像診断を受けるには、人間と違って麻酔が必要です。
その分費用もかさみやすく、CT検査で10万円〜、MRI検査も10万円〜(CT検査より高め)といった相場感です。
これは、どこの部位を撮るのかだったり、プラスアルファの検査があるかなどで変動すると思ってくださいね。
腫瘍になると?
画像検査を受けたら、次は治療です。
腫瘍の場合、摘出ができる場合は手術費用と入院費がかかってくるわけですが、転移が問題ない場合以外は、抗がん剤などをすることもあります。
抗がん剤などになると、種類によって頻度は様々ですが、1回行くと3万円〜くらいはかかってきます。
よく抗がん剤が用いられるリンパ腫などになると、ほぼ週1回抗がん剤を入れる日があり、それが約半年は続くことになるので、腫瘍の治療は高額になりやすいです。
いざ手術。そんなときって?
腫瘍に限らず、何かの病気になったときに手術適応になることは多いと思います。
手術はその内容によってピンキリですが、日帰りで帰れる小手術であれば5〜10万円以下で済むこともありますし、入院が必要な手術の場合は10万円〜、ものによっては30~40万円ということもあります。
ちなみに、価格的には開心術や脳腫瘍の手術が最も高く、軽自動車1台分の請求を覚悟しておいた方がいいです。
基本的には、紹介で行くような二次診療施設に行くほど費用は高いです。
最後に
いかがだったでしょうか?
みんながみんな、大きな手術になるわけではないですが、自分のお家のわんちゃんやねこちゃんが…という想定はもっていてもらえたらと思います。
費用の問題で治療を受けさせれないと言われることもあるので、若いうちから念の為の準備していおいてくださいね。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ