
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
毎日暑いですね…
暑さは凶器だなと最近つくづく思います。
わんちゃんにも暑さに弱い子、寒さに弱い子、両方ダメな子といろいろな子がいます。
今日はいわゆる夏バテの話と気をつけて欲しいことをまとめてみたいと思います。
獣医さんが解説するそれってホントに夏バテ?

動物さんは夏バテする?
動物さんは一見、人間より暑さに強そうに思うかもしれませんが、かなり個体差があって暑さに弱い子も実は多いです。
元々、食に興味が薄くて食べムラがある小型犬の子は、この時期食べなくて…と相談を受けることもよくありますし、寒い地域出身の犬種は夏に弱いことが多くて、少し暑くなると調子が悪くなることもよくあります。
夏バテの症状としては、
・寝ている時間が増えた
・食べムラ
・お散歩を嫌がる
・遊ばなくなった
・体重が減ってきた
といった症状が出ることが多いです。
もし、お家の子が少しでも該当している場合は暑さの影響を疑ってあげてくださいね。
それホントに夏バテ?
ただし、気をつけてほしいパターンもあります。
夏を過ぎた頃に、何かの病気が発覚して、夏バテだと思ってた…と言われることがよくあることです。
夏=暑い=ちょっと元気や食欲がないと思い込んでしまって、病気の兆候を見逃してしまうということもよく起こります。
毎年、そんなに夏バテしないのに、今年は暑いからかな…?と思ったら、
必ず病院にいってくださいね。
じわじわ進んでくるような、腫瘍性の病変や心臓病、腎臓病などの病気だったと発覚することが多いです。
ただの夏バテの場合は?
特にどこも悪いところはない真の夏バテとわかったら、暑さ対策をしてあげましょう。
・冷房のない場所にいる子は、冷房がかかる場所に移す
特に、夜は大丈夫かなと思って冷房がない場所にいることもあるので夜の環境にも気をつけてくださいね。
・お散歩の時間を変更する
お散歩はまだ涼しいうち(朝方)にすますようにしましょう。
夜のお散歩も日が暮れてもまだ放射熱で気温が下がらないので、21時以降の涼しくなったタイミングに変更を検討しましょう。
お散歩しなくてもおトイレに行ける子は、散歩の回数を減らす工夫もありです。
・冷却グッズを使う
濡らして使う服や首に巻く冷却剤を使うのもよいと思います。
お水に氷を浮かべてあげるのもいいかもしれません。
・ごはんにプラスα
食欲をわかすために、ドライフードを電子レンジで温めて匂いを出したり、少しだけ缶詰やチュールなどをトッピングしたりするのも○
お家の子が夏に弱いとわかったら、毎年同じような状況になることが多いので、来年からは同じような対策を人間が暑いなと思う少し前から取り入れてあげましょう。
最後に
特に、中型〜大型犬の子が意外と対策しづらいことも多いように思います。
今からお迎えしようと思っている方は、暑さに弱いかも?ということも踏まえてお家の中で過ごせるように環境を整備したり、おトイレもお家の中でできるようにトレーニングしてあげてもらえるといいと思います。
暑さは凶器…人も動物も対策して夏を乗り切りましょうね!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ