
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
今日はシニアの話をしたいと思います。
シニアになってくるとよく出てくる症状があるのですが、病院でも大丈夫?と聞かれることが多いです。
そんな症状をまとめてみたいと思います。
獣医さんが解説する高齢で起こるちょっとした症状

後ろ足のプルプル
シニアになってくると出てくる症状の一つに、立っている時に後ろ足がプルプル震えるという症状があります。
特に、中型犬のわんちゃんでこの症状が出やすいです。
割と筋肉質な柴犬さんや、Mシュナウザーさんで多い印象があります。
これは、お年をとることで筋力が低下することで起こるミオクローヌス(筋痙攣)という症状です。
一般的には老化による自然な変化だと思って経過観察になることが多いです。
その他にも、似た症状で後ろ足が開脚してくるという症状も出ることがあります。
これも筋力の低下が関連していますが、その他にも椎間板ヘルニアなどによる神経的な不具合などが重なっている可能性もあります。
首が上がらない?
お年寄りになり、寝たきりになったりすると首が上がらなくなるということが結構よくあります。
首が上がらなくなるのでずっと首が曲がっている状態になります。
これは、寝たきりになることで体を動かさなくなるために、筋肉が硬直してしまうのが原因です。
足でも同じようなことが起こるので、1日に何度か首や足を動かすようなリハビリをしてもらって対策してもらうことが多いです。
また、どうしても脂肪が落ちてきて骨ばってくるので、体重がかかる部分で床ずれを起こすことも多いです。
対策として低反発のマットを使ってもらったり、体位変換をしてもらったりして床ずれ予防をしてもらっています。
にゃんこの巻き爪
ねこちゃんでも後ろ足の震えや首の硬直という症状がよく出ますが、猫特有の老化現象として爪の問題があります。
若い頃は、爪とぎをすることで尖った綺麗な爪を維持していますが、お年をとってくると爪をとぎをしなくなってきます。
爪とぎをしなくなると、爪が分厚くなって巻いてくるようになります。
全部の爪ではなく、ところどころで分厚い爪になっていることもよくあります。
ほっておくと爪が巻いて肉球に刺さってしまうことので、お年寄りになってきたら特に爪の状態を意識的にみてあげるようにしてください。
最後に
昔に比べ、わんちゃんもねこちゃんも寿命が延びてきてシニア期が長くなりました。
その分、シニア特有の症状の相談を受けることも多くなってきたので、その中で相談を受けることが多いことをまとめてみました。
参考になれば幸いです!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ