
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
本日は、動物病院では毎日事件がおこる。という話です。
よくある話もあれば、時には大事件になることも!?そんな話をしたいと思います。
獣医さんがお話しする動物病院の事件簿1

はじめての首輪が…
ある日、一本の電話がかかってきました。
いつもの感じで電話に出たら、電話の向かうはパニック!!
話を総合すると、どうやら首輪が外れなくなって…とのこと
ただ、どう外れなくなったのかがよくわからず…
電話ではそれ以上のことがわからず、とにかくすぐに来院してもらうことにしました。
しばらくすると、可愛いお姉さんがキャリーバックを抱えて来院。
少し、飼い主さん側のパニックは落ち着いていたものの、とりあえず状態がわからないのですぐに診察室に入ってもらいました。
すると…
1歳なるかならないかぐらいのねこちゃんの下の顎に首輪が引っかかって、口が閉じない状態になっていました。
ねこちゃんがパニックを通り越して固まっていたので、触らせてくれたことと首輪の素材が合皮でハサミで切れる素材だったのが幸いでした。
これで、ねこちゃんがパニックになって暴れていたら、顎が脱臼したりとさらに大変なことになっていたかもしれませんし、一度パニックになったねこちゃんを触ろうとすると誰かが怪我する覚悟が必要です。
不幸中の幸い、その子の首輪は簡単にハサミで切れて、顎の脱臼などもなかったのでそのまま帰宅できました。
ねこちゃん用の首輪は力がかかると取れるような留め具が使われていることが多いのですが、たまにおしゃれで可愛い首輪はベルトタイプになっていることもあります。
はじめての首輪だと可愛いものを探したくなるものですが、こういった事故もあるので安全性ということも一つ頭に置いておいてくださいね!
忍者の技は病院に実在します
ある日、気の良さそうなおじちゃんがにゃんこを連れてました。
そのにゃんこはキャリーの奥の方に縮こまっていましたが、一通りおじちゃんから話を聞いたので、さて体重測定から始めようかと、ある看護師さんがにゃんこを診察台の上に出そうと扉を開けて手を出したまさにその瞬間…
ものすごい速さで飛び出して、まずは部屋の椅子の下へ、
これは大変!と看護師さんが捕まえようとすると、どんどんヒートアップ!
次の瞬間、あれっ消えた!?
と思ったら壁を走っていました!!
そして20~30分後…
そこには、キャリーに入った疲れ切ったにゃんこと血だらけになったスタッフと飼い主さんが死屍累々。。
その後、どうなったかは覚えていないのですが、その当時、学生アルバイトとして動物病院にいた私はそのあまりの光景に衝撃を受けたことと猫が壁を走っている姿だけはよく覚えています。。
ちなみに、その何年か後、獣医になった後も1度、ねこちゃんが壁を走っている姿を見ることになりました。
窮猫、壁を走ります。
笑い事じゃないけど…野球ミット?
獣医さんや看護師さんにとって、動物さんに噛まれる引っ掻かれるなんて日常茶飯事です。
毎日の診察である程度の反射神経は手に入れていますが、そんな私たちでもときにはミスをします。
ある日、ある看護師さんが保定中にミスをして手を噛まれました。
噛まれたりすることはまぁまぁあるので、その人もその場で消毒などをして仕事を続けていたみたいなのですが、
その後ふとその人に会ったら、手が信じられないくらい腫れて野球ミットのようにパンパンに汗汗
手が真っ青になって明らかにやばい!
結局、急遽病院に行ってことなきをえましたが、どうも動物病院関係者にあるあるなのか、
噛まれる→自分のミス/怒られる→病院が忙しい上に、自分は保定に入れなくなって他の人に迷惑をかけている→その上穴を開けるのが申し訳なさすぎて言い出しづらいという心理が働くことがあるようで、我慢しがちみたいです大汗
でも、さすがに野球ミットになるまで我慢しないで!と思ったエピソードでした。
最後に
ちなみに、私も指を噛まれてあわや指輪が抜けなくなりかけたことがあり、それ以来結婚指輪をしなくなりました汗
なぜか、わんちゃんよりねこちゃんに噛まれた時の方が腫れるイメージがあります。
これって私だけですか??
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ