もくじ
1. ごあいさつ
・年齢
・性別
3. 最後に
ごあいさつ
こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
病院で働いていると、毎日たくさんお電話で問い合わせをいただきます。
獣医さんは電話でお聞きしただけで大体の鑑別疾患を思い浮かべて、それを元に、来院された時に必要な検査のシュミレーションや時間配分、人の手配を考えているので、実は電話は意外と重要なのです。
電話や診察室でおしえてほしいことをHPで書いている病院は多いですが、今日はなぜそれを知りたいかというところを解説してみたいと思います。
電話で聞かれる/伝えた方がいいこと
・どういう症状?
どういう症状かということはもちろんなのですが、意外と飼い主さんが思ってもみないことが診断のキーワードになることも多いです。
なので、電話ではメインの症状と他の気になる症状もキーワードとして伝えてもらえるとより良いです。
獣医さんは来院される前に、そのキーワードをもとに鑑別診断を考えておいて、実際に診させてもらった時に気になることをつっこんでお聞きしたりもしています。
・いつから?
いつ頃から症状があるかはもちろんのこと、一番重要なポイントは悪化傾向があるかと
どのくらいのスピードで進行いるかということです。
特に食欲は重症判断の一番の指標です。
・年齢
若い子なのかシニアなのかで、疑うべき病気の候補がだいぶ変わってくるので年齢はとても重要です。
生年月日まではわからなくても大丈夫なので、大体の年齢をぜひ伝えてください!
・性別
男の子か女の子かでかなり病気の候補がかわるのと、同じ病気でも緊急度が変わる場合もあるのでとても重要です。
特に、未避妊のメスのわんちゃんとなると、子宮蓄膿症などその日に手術をしたい病気もあるので避妊去勢の有無までおしえてほしい事柄なのです。
・犬種、猫種
これもとても重要です。
犬か猫かで疑う病気がかわるのはもちろん、対応方法も、入ってもらう診察室もかわることがあります。
さらに、わんちゃん、ねこちゃんの品種によって特有の病気もあるのでぜひ知りたいです。
・来院のタイミング
獣医さんとしては、状態が悪い患者さんは、なるべく午前中に来院いただきたいのでいつ来院されるかはとても重要です。
なぜ午前中かというと、もし大掛かりの検査が必要な場合はお昼の休診時間に検査ができる時間を調整できるからということや、外の検査機関に検体の送付が必要な場合、その手配が午前中に締め切られてしまうからです。
午前に手配できないと結果が出るのも1日遅れるので、午前か午後かはとても重要なのです。
最後に
動物病院では外来が忙しいと、時間がかかる検査をする時間が取れないことがあります。
検査が進まないと治療に入るのが遅くなるので、獣医さんは日々、限られた時間の中でいかに検査を入れるかに頭を悩ませています。
なので、電話の段階でどの病気が疑わしいのか、重症度、どれくらいの検査が必要かを予想できるくらいの情報をうまく伝えてもらうと、スムーズに検査が進むので本当に助かります。
患者さんにとっても、それが診断治療までの最短ルートになると思うので、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。
それでは、また次回のコラムで!
執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ