
もくじ
1. ごあいさつ
・香辛料
・お酒
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
12月に入ったと思ったら、あっという間にもう8日も経ちましたね!
流石に師走と言われるだけあります。
今日はあっという間にやってくるであろうクリスマスに備えて、クリスマスフードで獣医さん的に気を付けてほしいものを書いてみたいと思います。
獣医さんが解説するクリスマスのご馳走にご注意を!

骨付きチキン
鶏の骨はわんちゃんが誤食しやすいものの1つです。
意外と多いのは、お散歩中に落ちていたものを拾い食いしてというパターンなのですが、クリスマスといえばチキン。
やっぱりお家での誤食が増える季節です。
鶏の骨は、身を軽くするために中身があまり詰まっておらず、加熱をすると縦に割れて鋭い破片になりやすいので注意する必要があります。
ただ一方で良いこともあって、他の骨に比べて薄いので小さなものであれば催吐させずに様子をみると胃酸で溶けてくれることもあるという特徴もあります。
ただし、と言っても大きな骨を飲み込んでいて、レントゲンで尖っていそうであれば、安全のために麻酔をかけて内視鏡処置になることもあるのでご注意ください。
チョコレート
わんちゃん、ねこちゃんで有名になってきた中毒物質の代表格ですが、クリスマスの時期とバレンタインの時期はとくに誤食が増えます。
一番多いのはバレンタインですが、クリスマスもブッシュドノエルをはじめチョコレートを使ったお菓子が増える時期です。
チョコレートに含まれているメチルキサンチン(カフェイン、テオブロミン)は、軽度の中毒だと嘔吐下痢や多飲、ひどくなると振戦や痙攣発作、頻脈、不整脈を起こし、亡くなることもあります。
中毒量は、ミルクチョコレートだと体重1kgあたり、軽度中毒で>12g、中程度で24~30g、重度で36g、致死量だと60~120g程度です。
ミルクチョコレートだと比較的許容量が大きいので、大事に至らないことも多いのですが、クリスマスの時期にケーキやお菓子を手作りされる方に注意していただきたいのが、ココアパウダーです。
ココアパウダーの場合、メチルキサンチンの量がかなり多いので、体重1kgあたり、軽度で0.7g、中程度で0.84~1.75g、重度で2.1g、致死量だと3.5~7gの量で中毒に陥ってしまいます。
チョコレート関係の誤食、十分ご注意ください。
香辛料
クリスマスでよく使われる香辛料といえばシナモンとかかなと思いますがどうでしょうか?
シナモンは毒性自体は低いのですが、誤食や吸引してしまうと嘔吐や下痢、咳、喘鳴、呼吸困難を起こす可能性のある香辛料です。
なるべく、犬や猫の口に入らないように気をつけてもらえたらと思います。
シナモンよりだいぶ危険なのはナツメグです。
ナツメグはお肉料理などを作るときによく使うスパイスなので、クリスマス料理を作るのに購入される方もいるかもしれません。
ナツメグに含まれるマイリスチシンは中枢神経系への毒性を持つ物質で、粉末のナツメグを1ティースプーン、あるいはナツメグ種子2〜3個)で中毒を起こした報告もあります。
嘔吐や下痢などに加え、混乱や錯乱といった症状や頻脈や痙攣などを起こす可能性があります。
ねこちゃんはわんちゃんに比べ代謝系が少し違うのと、体重も軽い子が多いのでさらに注意が必要という情報もあるので、ぜひ知っておいてください。
お酒
アルコールの主成分であるエタノールは、犬猫にとって中枢神経抑制や代謝によって毒性物質(アセトアルデヒド)をつくりだす有害物質です。
アルコールは、犬猫にとっては人のように酔うといったようなものではなく毒の一種です。
軽度でふらつきや運動失調、嘔吐や元気消失、さらにひどくなると呼吸困難や心拍や血圧の低下、低体温、痙攣や昏睡など危険な状態に陥る可能性があります。
動物病院で働いていると、誤飲で受診される場合がほとんどですが、中には少し舐めさせてしまったといった話を聞くこともあるので、危険なものであることを知っておいてもらって、アルコールの空き缶や空き瓶などを床においてたり、低いテーブルにお酒を置いたりしないようにしてくださいね。
最後に
イベントのときはどうしても、ついうっかりといったことがあります。
わんちゃんやねこちゃんも普段ないものが目の前にあると興味をそそられてしまうこともよくあります。
十分注意して、楽しく過ごしてくださいね!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ