獣医さんのコラム(217)獣医さんが解説する犬・猫も嫉妬する?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する犬・猫も嫉妬する?

  わんちゃんは嫉妬する?

  ねこちゃんは嫉妬する

  ・嫉妬心を考慮した注意点

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

本日は動物さんの気持ちや行動についての話をしたいと思います。

テーマは『嫉妬』です。

嫉妬は意外と拗らせると大変な感情の一つなので、この機会に掘り下げてみたいと思います。

獣医さんが解説する犬・猫も嫉妬する?

わんちゃんも嫉妬する?

嫉妬とは「自分が得ていた大切な関係や資源が第三者に脅かされるときに生じる感情」のことをさします。

人間も嫉妬すると、関係性に割って入ろうとしてみたり、わざと相手を困らせたり、強い感情をぶつけるといった行動をとると思います。

実は、わんちゃんも人間に近い嫉妬をする動物と言われています。

ちなみに、この嫉妬に関しては飼い主さんが犬型の人形を可愛がっているのを見せたときと、他の無生物のものを可愛がっているのを見せたときとでどんな行動を取るかという研究があり、行動が分析されています。

犬は人間と同じように、注目要求行動ではなく社会的な思考として嫉妬をし、人間と同じように飼い主さんとの間に割り込もうとしたり、吠えたり、急に甘えるような態度を取ったり、粗相をしたりといった問題行動をすることがわかっています。

これは、そもそも犬が群れで生きる社会的な生き物であることに起因していると言われています。

ねこちゃんも嫉妬する?

一方で、ねこちゃんにも同じように、リアルな猫のぬいぐるみとただのクッションでどんな反応をするのかを観察した研究があります。

ただ、ねこちゃんの場合は、ぬいぐるみに対して反応はするものの、わんちゃんのように割り込んだり、吠えたり攻撃的になったりという直接的な嫉妬行動はしないことが報告されています。

それらの結果などをもとに、ねこちゃんには嫉妬に似た感情はあるものの、人間やわんちゃんのような社会的な思考として嫉妬をしているというわけではないと考えられています。

どちらかというと、もともと群れで生きる動物ではなく、一人一人がテリトリーを持って生きている生き物であることから、自分のテリトリーを脅かされているという不安感やストレス反応に近いのではないかと考えられています。

ただし、ねこちゃんはわんちゃんと違って研究対象にしにくい動物であることや、実際にねこちゃんの行動を見ていると、嫌なことがあると布団で粗相をしてみたり、甘えてきたりという静かではあるもののわんちゃんと似たような行動をすることもあるので、まだわかっていないこともあるかもしれません。

嫉妬心を考慮した注意点

嫉妬がその対象を大切に思っている気持ちからきているということを知った上で、わんちゃんとねこちゃんで嫉妬の中身が違うというところを考慮することが必要だと思います。

まず、わんちゃんに対しては、嫉妬からくる問題行動をすることがあると思いますが、これに対してはなるべく叱らないということを心がけましょう。

その子に対しての時間を取るように心がけ、嫉妬の対象と同時に構わないようしましょう。

叱るよりは落ち着いていつもの行動ができていることを褒めてあげるようにしてもらえたらと思います。

ねこちゃんに対しては、不安からの行動ということを考慮して、その子に対しての時間を増やすことや嫉妬の対象になっている子とは同時に構わないということに加え、一人だけになれる空間や逃げこめて安心できる場所を作ってあげるようにするのも一つだと思います。

最後に

意外と嫉妬を軽く考えてしまうこともありますが、実際に体調が不安定になったり、病気になったりということもよく起こります。

他の子をお迎えするときは、ぜひ今いる子の嫉妬心にも気をくばってあげてくださいね。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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