獣医さんのコラム(231)獣医さんが解説するなぜ犬や猫は深く眠らないの?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説するなぜ犬や猫は深く眠らないの?

  物音ですぐに起きるのはなぜ?

  犬・猫の睡眠の秘密

  ・深い眠りもある

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

本日は、豆知識シリーズをおおくりしたいと思います。

今回のテーマは動物の睡眠についてです。

わんちゃんってよく眠っているようにに見えても、私たちがどこかに行こうとするとすぐに気付きますよね?

ねこちゃんも寝ているときに爪を切ろうとしてもすぐに気づかれてしまいます。

それはなぜ?を掘り下げてみようと思います。

獣医さんが解説するなぜ犬や猫は深く眠らないの?

物音ですぐに起きるのはなぜ?

動物さんは概して物音に敏感ですよね?

一方で人間は、寝入ってしまったらゆすられても起きないという人も少なくないと思います。

本日はこの睡眠の違いを掘り下げてみたいと思います。

ちなみにちょっと考えて思いつくもので、ノンレム睡眠(深い睡眠)とレム睡眠(浅い睡眠)の割合がもしかして人と違うからすぐに起きるのかも?というはどうでしょう?

結構いい回答じゃないでしょうか?

私も学生のときはそんなのかな?と思っていた気がします。

でも、犬・猫の睡眠についてはしっかり研究されていて、これに関してはねこちゃんは人間とほぼ同じくらい、わんちゃんに至っては人間よりノンレム睡眠(深い睡眠)の割合が高いことがわかっています。

ちなみに、健康な成人でレム睡眠(浅い睡眠)は20~25%くらいと言われていて、ねこちゃんも同じく20~25%ということがわかっています。

一方で、わんちゃんは逆にレム睡眠(浅い睡眠)は10~15%とかなり少ないです。

では、なぜすぐに目が覚めるのでしょうか?

犬・猫の睡眠の秘密

実は、人は単相性睡眠と言って夜にまとめて眠る性質を持っていますが、わんちゃんは多相性睡眠といって1日に何回も眠るという特徴があります。

そして、わんちゃんは1回に数分〜長くて数十分しか寝ません。

それだけではなく、人と違ってノンレム睡眠(深い睡眠)のときでも、脳が完全に休息状態にいるわけではなく、危険を察知する感覚の部分は覚醒状態を保っているのと、ノンレム睡眠(深い睡眠)でも人ほど深い睡眠状態にはならず浅い睡眠が大半を占めていることがわかっています。

ねこちゃんも同様に多相性睡眠をとる動物ですが、元々狩りをして、木の上で休息するという行動を1日のうちに何回も繰り返す生活を送っていた動物なので、わんちゃんよりも睡眠時間が長く1日で14~16時間程度、子猫の場合は18~20時間も眠ります。

ただし、ねこちゃんも同様にノンレム睡眠(深い睡眠)のときも含め全体の約80%は浅い睡眠をとっていることがわかっています。

これが、わんちゃんやねこちゃんがちょっとしたことですぐに目が覚める理由になっていると言われています。

深い眠りもある?

では、わんちゃん、ねこちゃんは深くは眠らないのかというとそういうわけではありません。

よく観察すると、寝ているときに足をピクピク動いていることがあると思います。

これは深い眠りに入っているサインです。

また、人は加齢に伴って深く眠れなくなっていきますが、わんちゃんやねこちゃんは逆で、年をとると周りの刺激ですぐに目を覚さないようになります。

時々、声をかけても起きなくてビックリしたという話を聞きますが、これは加齢によって感覚が鈍くなり深く眠るようになったということでもあります。

最後に

人も慣れないところで寝ると、ちょっとしたことで起きてしまうことがあると思います。

わんちゃんやねこちゃんはそれを通常運転でしているというようなイメージを持ってもらうといいかもしれません。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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