獣医さんのコラム(248)獣医さんが解説する近年増加中!SFTSに気をつけて!

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する近年増加中!SFTSに気をつけて!

  SFTSとは

  東日本、北海道に拡大中

  犬・猫での危険性

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

少し前に、コラムでSFTS(重症熱性血小板減少症候群)の話をしたのですが、今季も暖かくなってきて発症報告が相次いで入ってきています。

本日は拡大傾向にあるこの病気について注意喚起としての記事をアップしたいと思います。

獣医さんが解説する近年増加中!SFTSに気をつけて!

SFTSとは?

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)はマダニが媒介する人獣共通感染症で、2011年に新しく発見された新型のウイルス疾患です。

マダニが吸血することで人をはじめとするかなり幅広い哺乳類に感染し、感染した動物から他の動物への伝播も確認されています。

人では1~2週間の潜伏期間を経て、発熱や頭痛、全身の倦怠感や消化器症状を示し、発症すると致死率は20~30%に達します。

東日本、北海道に拡大中

さらに、大切なのが、このウイルス病は発見されてから今現在にかけて徐々に拡大していっているということです。

何年か前は、主に西日本が中心の病気でしたが、2025年には過去最高の190例を超える発生が確認されており、西日本だけではなく、北海道や東北各県での発症しています。

つまり、コロナウイルス感染症のような爆発的な流行は示していないものの、着実に発症人数が増加し、発生場所も北上して、日本全国に広がってきているのです。

あのコロナウイルスでさえ、今では80~90代での発症で致死率が1~2%とされているので、それと比較してもこの疾患の危険性が伝わってくるのではないかと思います。

また、人が直接感染しなくとも、お外に出ているわんちゃんやねこちゃんを介して伝播してしまうという危険性もあります。


犬・猫での危険性

獣医師の立場からいうと、人より動物の方が圧倒的に致死率が高い病気であることにも注目したいところです。

一番感染すると危険なのが猫です。

人では主に高齢者や免疫が低下した患者さんを中心とした発症ですが、猫に関しては年齢に関係なく発症します。

元気食欲の低下、発熱、白血球・血小板の減少という人と共通した症状に加え、多くの発症猫で黄疸も伴い、致死率は50~60%に達します。

発症数日で死亡に至ることもわかっています。

犬に関しては、猫よりは症状が軽く不顕性感染にとどまる個体も多いですが、それでも発症すると約40%は亡くなることがわかっています。

今後のこの疾病の拡大に伴って、動物病院でも問題となることが想定される病気であり、獣医療においても今後も注目していくべき疾患とかなり危機感を持って考えられています。

最後に

このまま、一つの疾患という立ち位置でいてくれたらと願うばかりですが、最悪のパターンを考えると数年でさらに危機的病気に発展していく可能性がある病気でもあると思います。

改めて、マダニのシーズンですので、今年は改めてノミダニの予防をわんちゃん、ねこちゃんともにはじめていただければとお思います。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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