獣医さんのコラム(25)獣医さんが考える帰省時に気をつけてほしいこと5選

もくじ

1. ごあいさつ

2. 獣医さんが考える帰省時に気をつけてほしいこと5選

保温に注意!

酔い止めに注意!

お腹の弱い子は注意!

常備薬の注意!

年末年始の病院は注意!

3. 最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

楽しいクリスマスが終わって、次は年末年始に向けて準備をしないとですね。

イベントモードから一気に仕事納め、お正月モードに突入で、帰省される準備を急がなきゃという方も多いと思うので、今回は獣医さんからの視点で帰省時に注意してほしいなと思っていることをまとめてみました。

獣医さんが考える帰省時に気をつけてほしいこと5選

・保温に注意!

電車で移動される方は、寒い中キャリーでわんちゃん、ねこちゃんを運ばないと

いけない方も多いと思います。

保温について考えている方もいらっしゃると思いますが、キャリ

ーを覆うものにカイロを貼り付けて外から温められるようにしてもらうことをお勧めしています。

カイロは誤食しても毒性は低めですが、普段は使わないものをキャリーの中に入れて

誤食すると移動中に嘔吐して…と大変なことになりがちです。

また、外は寒いけど乗り物の中は暑いといった時に、わんちゃん、ねこちゃんは体温調整が苦手なので外から温度を調整できた方が便利です。

・乗り物酔いに注意!

車移動する時に、嘔吐やよだれが止まらなくなるわんちゃんは動物病院で酔い止めを処方してもらっておきましょう。

今は、セレニアという制吐剤が酔い止め用の量で処方されることが多いと思います。

お薬を使ってもらうだけで、本当に移動でかかる負担が本当に楽になるのでぜひ検討してもらえたらと思います。

錠剤のお薬なので出発する1時間程度前には飲まさないといけないので注意してくだ

さいね。

・お腹の弱い子は注意!

お腹を壊しやすい子は、移動や環境の変化、帰省先でのおやつでお腹の調子を崩しが

ちです。

年末年始は病院もお休みになるので、いつもの病院でちょっとお腹をこわした時用の薬を処方してもらっておきましょう。

ディアバスターという下痢止めやビオイムバスターという整腸剤などの体にあまり負担がない、一時的な下痢に対応した薬などを処方してくれる病院が多いかな思います。

錠剤でもらっておけば1~2年期限があることが多いので、いつも粉で飲ませている子も錠剤でもらって飲ませる時に潰してもらうと、使わなかったときも常備しておけるので良いと思います。

・常備薬がある子は注意!

いつも薬を常用している子は、万が一何かあった時のために多めにもらって持って行

ってください。

万が一の時、近くの病院で処方してもらおうと思われる方もいると思いますが、はっ

きりした処方量がわからなかったり、メーカーが違う薬しか在庫がなかったり、同じ

分量の錠剤がなかったりと、意外とすぐに同じものを手に入れるのは難しいこともあるので注意が必要です。

特に、循環器で強心剤を飲んでいる場合や、ホルモンのコントロールをしている場合、糖尿病などの病気は薬を切らさないようにしてくださいね。

・年末年始の病院は注意!

万が一、出先で何かあった場合は病院を探せばいいと言いたいところですが、年末年始はほとんどの病院はお休みです。

時間外での受け入れがあっても、いつも病院に来ている子のみということも多いので何かあった時に慌てないように、できれば年末年始に営業している病院を調べておいたり、毎回連れて帰るようであれば一度来院して患者さんとして登録しておくと安心です。

最後に

あっという間に2024年も終わりに近づいてきて、びっくりしています。

元気に新年を迎えられるように、ぜひ帰省の際にはこのコラムを参考にしてもらえた

らと思います。

あともう少し、人間も動物も楽しく歳を越せますように!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう。

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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