獣医さんのコラム(261)獣医さんが解説する動物も紫外線に気をつけて!

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する動物も紫外線に気をつけて!

  熱中症対策は浸透中。でもUV対策は?

  紫外線が起こす病気紫外線が起こす病気紫外線が起こす病気

  どういう対策をしたらいい?

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

だんだんと暖かくて気持ちいい春の陽気から暑さを感じる日も増えてきました。

暑い夏を前に今から戦々恐々としている今日この頃です。

さて、本日はそんな夏に向けての話をしたいと思います。


獣医さんが解説する動物も紫外線に気をつけて!

熱中症対策は浸透中。でもUV対策は?

毎年、TVで猛暑や熱中症という言葉を聞くようになり、人でももちろん、わんちゃんやねこちゃんでも熱中症対策が浸透してきました。

そんな中で、もう一つ夏に意識してもらえたらと思うことがあります。

それが『紫外線』です。

紫外線があまり身体にいいものではないことがわかってきて、最近の子供達はこんがり真っ黒の子が少なくなりました。

でも実は、人間と同じようにわんちゃんやねこちゃんにも紫外線がよくないことはまだまだ認識されていないような気がします。

そこで今日は、『紫外線』がわんちゃん、ねこちゃんに起こす病気について取り上げてみたいと思います。


紫外線が起こす病気

わんちゃん、ねこちゃんは毛で覆われている分、日焼けしにくいし、害も受けなさそうに感じるかもしれません。

実際毛がガードしてくれるというのも事実なのですが、それでも、日光が原因で起こる病気や悪化する病気があります。

特に、白やクリームなど薄い色の被毛の子は、紫外線から皮膚の細胞が障害されるのを防ぐ役割のあるメラニンが少ないため紫外線による影響を受けやすいので注意が必要です。

では、実際にどんな病気が起こるのかというと、

①日光性皮膚炎

鼻先や耳、毛が薄い場所で起こります。

日光が当たることで赤みやフケ、カサブタ伴う皮膚炎を起こします。

この皮膚炎から、次にご紹介する癌などに発展することがあるので、ある意味普通の皮膚炎以上に警戒が必要と言えるかもしれません。

②皮膚扁平上皮癌

日光性皮膚炎と同様の部位に、全然治らない皮膚炎が起こっている場合は要注意です。

治らない皮膚炎は炎症だけではなく腫瘍化しているケースがあります。

代表的なのがこの皮膚扁平上皮癌で、白いねこちゃんの耳の先での発生が特に多く、紫外線が原因となっていることがわかっています。

③皮膚型血管肉腫

これはわんちゃんで起こる腫瘍で、この腫瘍も紫外線への曝露が発症原因になることがわかっています。

短毛のわんちゃんのお腹の皮膚での発生が多く、赤黒い結節状の腫瘤ができることが多いです。

血管肉腫という名前の通り血管の細胞が腫瘍化したものなので出血しやすいことも特徴の一つです。

④皮膚に出る免疫疾患

わんちゃんの皮膚の免疫疾患として、天疱瘡や円板状エリテマトーデス(DLE)などが知られていますが、これらも日光性皮膚炎の好発部位である鼻先にカサブタや糜爛が出る病気です。

免疫系の異常によって発症する病気ではあるのですが、悪化要因になるのが紫外線というのがわかっています。


さらに、病気以外には人間で言われているような、日差しを受けることでの皮膚の炎症や乾燥、老化の進行などもわんちゃんやねこちゃんにも起こる可能性があり、日差しは決して良いものではないと言えると思います。

どういう対策をしたらいい?

紫外線による障害は熱中症と違ってその場で深刻な症状を出すというわけではないのですが、日光暴露による積み重ねによって起こるのが怖いところです。

なので、意識して日常的に紫外線を浴びる量をコントロールしてもらうことが重要です。

特に被毛が白い子はぜひ紫外線を避ける工夫を日頃からしていただければと思います。

日差しの対策として、代表的なものをあげると、

①窓からの紫外線のカット

わんちゃんもねこちゃんも日当たりのいい場所でお昼寝をするのが好きな子はとても多いです。

ただ、窓は完全に紫外線を遮ってくれないため、窓のそばでよくお昼寝するのであれば紫外線カットフィルムを貼っておいてもらうのが良いと思います。

②お外での紫外線対策1

お外で思いっきり遊ぶときは、暑さ対策をかねた洋服などが販売されているので、熱中症と合わせて紫外線対策のためにも洋服などを使ってもらうといいと思います。

日常的なお散歩などは、お散歩時間を早朝や夕方にしてもらうのも暑さ対策と共に紫外線対策になると思います。

③お外での紫外線対策②

最近では、わんちゃん用の日焼け止めクリームや日焼け止めスプレーなども販売されています。

耳先や鼻まわりなど、日光を遮れない場所はこういった商品を併用してもらうのもおすすめです。

最後に

暑さは夏ほどではなくても紫外線は春から夏と同じレベルで降り注いでいると言われています。

熱中症ほど目にみえる症状が出るわけではないからこそ、日常の習慣としてUV対策をわんちゃん、ねこちゃんでも取り入れてもらえると幸いです。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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