獣医さんのコラム(302)獣医さんが解説する犬・猫にベストなお水とは?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する犬・猫にベストなお水とは?

  最近のお水事情

  硬水、軟水の話

  どのお水は大丈夫?

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

本日は豆知識シリーズとして『犬・猫に与えるお水の話』をしたいと思います。

色々な話を聞くけど、結局どうなの?というのは意外と整理されていないようにも思うので、実際のところを書いてみたいと思います。

獣医さんが解説する犬・猫にベストなお水とは?

最近のお水事情

最近は、水道水をそのまま飲む人が減って、大丈夫と知りつつもミネラルウォーターじゃないと嫌な人が増えているような気がします。

一方でわんちゃんやねこちゃんに与えるお水は、水道水じゃないと!と思っている方が多いんじゃないかと思います。

なぜ水道水と言われているかについてははっきりしないという方もいらっしゃると思うので、今日はそんなお水の話をしたいと思います。

硬水・軟水の話

まず知っておくべきは、軟水と硬水の話です。

お水は、主にCa(カルシウム)とMg(マグネシウム)の量によって軟水と硬水に分けられています。

そして、CaとMgの量を炭酸カルシウム(CaCO₃)に換算して表記されていたりします。

その基準から言うと、

〜60mg/Lは軟水で、日本の水道水をはじめ、いろはす、南アルプスの天然水など日本系のミネラルウォーターはここに入ります。

60mg/L〜は硬水と言われており、代表的なお水でいうとEvianは304mg/L、Contrexは何と1468mg/Lとかなり硬いミネラルウォーターが販売されています。

この軟水、硬水でいうと、犬も猫も硬水は避けた方がいいお水です。

というのは、わんちゃんもねこちゃんも尿結晶や尿石がよくできる動物で、最も問題となる尿石が、リン酸アンモニウムマグネシウム(ストラバイト)とシュウ酸カルシウムという成分からなるもので、カルシウムやマグネシウムに関連したものだからです。

理論上は、腸管で一度吸収されるため、尿中への排出への影響がどれくらいあるかがはっきりしているわけではないのですが、経験上、カルシウム系の吸着剤を使っていた子でシュウ酸カルシウム結石が連発した例も経験しているので、避けた方が良いと考えています。

こういった話から、動物=硬水はダメ=ミネラルウォーターではなく水道水というようなイメージがあるのではないかと思います。


どのお水は大丈夫?

基本的には、水道水で大丈夫ですが、やっぱり水道水はちょっと…という方や出先でお水をあげたいという場合、軟水であればミネラルウォーターでも大丈夫です。

さらに、最近はかなり浸透している感のあるウォーターサーバーに関しては、天然水系は日本のミネラルウォーターを使用していることが多いので与えてもOKです。

たまに、RO水というお水を使っている場合もあるのですが、このRO水は逆浸透膜でミネラル分を一度除去した後に必要最小限のミネラルを加えているお水なので、こちらも日常的に与えてもらって大丈夫です。

海外系のミネラルウォーターなども、単回で与える分には問題ないですが、風味の問題で忌避感を示す場合があるのと、長期での使用は避けていただいた方が良いです。

最後に

たまに水道水が生臭かったりと、ちょっとあげたくないなと思うことが私もあります。

是非参考になれば幸いです!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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