
もくじ
1. ごあいさつ
2.獣医さんが解説する犬・猫の死因とは?〜この病気に注意!〜
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
今日は、少し興味深いデータがあったのでシェアしたいと思います。
そのデータは犬と猫の死因の話です。
死因と言われるとちょっと不吉な気がするかもしれませんが、死因を知っておくことで逆にいうと注意することがわかるなと思うので、今回取り上げてみたいと思います。
獣医さんが解説する犬・猫の死因とは?〜この病気に注意!〜

犬の死因は?
このデータを読んでいて興味深かったのが、わんちゃんの死因がオスとメスで少し違うことでした。
何かというと、メスのわんちゃんの死因の1位が循環器系疾患(心臓病)だったのに対して、オスのわんちゃんで一番多い死因は腫瘍でした。
ちなみに、メスは1位が循環器系疾患、2位が腫瘍性疾患、3位が泌尿器系疾患(腎不全など)なのに対して、オスは1位が腫瘍性疾患、2位が循環器系疾患、3位が泌尿器系疾患(腎不全など)と1位と2位が入れ替わっているという結果でした。
この違いを少し考えてみると、もしかしたら、メスのわんちゃんの腫瘍の半分は乳腺に関連したものという定説が関係しているかもしれないと思います。
というのは、身体の表面にある腫瘍である方が、悪性の場合でも発見が早いため手術など治療介入が早いことが多いからです。
その分、死因となる可能性をオスのわんちゃんより減らせているのではと思います。
さらに深掘りすると、オスもメスも循環器もかなり高い死因です。
これに関しても、わんちゃんの場合は心雑音が伴う僧帽弁閉鎖不全症がほとんどを占めるため、病院で身体検査を受けたときに雑音を指摘されたときは必ず心臓の検査を受けて、治療や検査を早く行うことで、Vol.312でも取り上げたように進行を遅らせる薬も今ではルーティンで用いられているので死因となる可能性を減らせれるのではないかと思います。
猫の死因は?
一方で、ねこちゃんの死因はというとオスもメスも一緒で、1番は泌尿器系疾患(腎不全など)、2位は腫瘍性疾患、3位は循環器系疾患となっています。
猫は歳をとると腎臓が悪くなる動物として知られていますが、やっぱり腎臓が死因となる可能性が高いというデータが出ています。
それを意識して、お家で意識しておくと良いことがやっぱり多飲多尿です。
飲水量とおしっこの量が増えてきたというのが、腎不全のサインのひとつなので、そういった症状が出てきたら早めに病院で血液検査をしてもらい、腎機能の低下が出てきたら早めに治療を始めると思ってもらえると良いと思います。
ちょうど2027年には期待されているAIMがいよいよ薬として登場する予定なので、早期発見によって死因が大きくかわってくるかもしれません。
獣医さん的な気をつけるべきポイント
わんちゃんの死因となる腫瘍性疾患は、内臓系の腫瘍が原因となることが多いため、レントゲンやエコー検査という画像検査も含め、早期発見を意識して健診を受けてもらうのが良いです。
今の所、血液検査だけで腫瘍を見つけることは難しいことは覚えておいてもらえたらと思います。
ねこちゃんの循環器疾患の話でいうと、わんちゃんと違って弁の疾患ではなく心筋に問題が出ることが多いので、約半数は雑音が出ず、発見が遅れ血栓症や突然死を起こすことがわかっています。
そのため、血液検査だけでも心臓疾患を検出する項目があります。
ねこちゃんは病院に健診に行くハードルが高いイメージがあったり、時間のかかる預かりでのエコー検査などをしづらいということもよくあるのですが、血液検査だけでも異常を検出できる可能性があるので、まずは血液検査から定期的に実施する習慣をもってもらえたらと思います。
最後に
死因を考えるというのは避けたい話題ではあると思うのですが、多いものから順番に気をつけることがとても有効なので参考にしてもらえたらと思います。
薬もどんどん進化していっているので、長生きを目指していきましょう!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ