獣医さんのコラム(328)獣医さんが解説する怒る子が病院に行くときには?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する怒る子が病院に行くときには?

  ・わんちゃんで怒る子の場合

  ・ねこちゃんで怒る子の場合

  ・事前の投薬という手もある

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

昨日に引き続き、今日も怒ってしまう子達の話をしたいのですが、怒ってしまうと不利になるのがやっぱり病院への受診かもしれません。

獣医師も看護師も怒る子には慣れているものの、怒り具合によっては検査ができなかったりということはよくあります。

今日は、怒ってもなるべくスムーズに診察を受けるためにできる対策をお話ししたいと思います。

獣医さんが解説する怒る子が病院に行くときには?

わんちゃんで怒る子の場合

わんちゃんで怒る子の特徴は、お父さんやお母さんなどご家族には怒らない、もしくは怒っても攻撃しないということも多いということです。

わんちゃんは習性的に、ご家族を自分の上位においていることが多く、処置のときに協力してもらうことでスムーズにいくこともあります。

また、それとは逆のパターンでご家族がいると強くなってしまって怒るようになるということもあります。

このパターンの子の場合は、預からせてもらって処置や検査をするとスムーズにいくことが多いです。

あとは、わんちゃんの特徴は口をカバーできればある程度、ハンドリングができることです。

ただし、病院に来ると興奮してしまって、口輪やエリザベスカラーを付けさせてくれないこともあるので、来る前もしくは診察室に入る前につけておいてもらえると、本人の負担も減らせるかもしれません。

(カラーは首から抜けないように指2本分程度の余裕があるきつさで着けてもらえると良いです。口輪は緩みがあると外れてしまうのでサイズが合っているかを確認してくださいね。)

ねこちゃんで怒る子の場合

ねこちゃんの場合は、わんちゃんとは少し違います。

飼い主さんには攻撃しない子もいますが、大抵の怒るねこちゃんの場合は、興奮が最高潮に達すると我を忘れて飼い主さんにも噛んでしまったり引っ掻いてしまったりすることが多いです。

そのため、処置は基本的にはスタッフに任せてもらった方がよいことが多いです。

ただし、事前準備はわんちゃんより重要かもしれません。

もし、爪が切れる子であれば爪を切ってきてもらうことと、洗濯ネットなどに入れた上で、ケージに入れて連れてきてもらえるとよりスムーズに診察に入れると思います。(カラーもつけてもらえるとベストですが、カラーをつけるとケージに入れないということも多いので注意です。また、洗濯ネットに入れられない場合はリック型のキャリーや上開きだけのキャリーより前が開いてフックを外すと上と下に分解できるタイプのキャリーの方がよいです。)

ねこちゃんの場合は、いかに興奮させないかも重要なので、待っている間はタオルで目隠ししてもらったり、車で待機してもらうというのも有効です。



事前の投薬という手もある

それでも怒ってしまう、もしくはもう少しスムーズに診察に入りたい、検査をしたい場合は、事前投薬をお願いすることがあります。

日本だと、薬に対して抵抗感があることも多いのでよく使われているというほどではないのですが、本人のストレスの軽減という意味でも、検査などが不十分になることを防ぐという意味でも獣医さんとしてはもう少し広まってくたらと思っています。

ちなみに概念としては、来院前投薬(pre-visit pharmaceuticals:PVC)というものがある程度確立されています。

わんちゃんでは、日本だとガバペンチンという薬の方がよく使われているかもしれませんが、データが多いトラゾドンという薬も使うことがあります。

ガバペンチンは神経からの興奮性神経伝達物質の放出を抑制する薬で鎮痛などにも使われていますし、トラゾドンはセロトニン系を調整する薬で夜泣きなどにも使われます。

ねこちゃんだと、今の所、ガバペンチンが一般的によく使われていますが、同じ系統のプレガバリンも用いられることがあります。

どの薬でも来院する1.5~2時間前に服用してもらうと、怒らなくなるというわけではないですが、よりスムーズに診察ができることが多いです。

もし、怒ってしまって困っているという場合は、獣医師と相談の上、検討していただけたらと思います。

最後に

もし、どういう対策をとって病院に行けばいいかわからないという場合は、病院スタッフに聞いていただけるとよいと思います。

あとは、怒ってしまうかもしれないけど、はっきりわからないという場合でも、怒ってしまうかもという懸念をおしえておいてもらえると、とても助かります。

参考にしていただけると幸いです!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

当サービスのご利用にあたって

オンライン相談では、

診断をつけたり、

お薬を処方することは

できません。

動物たちのより良い生活や

より良い医療のための

サービスであることを

ご理解ください。

サービスのご案内 service
獣医師紹介 doctor
サービスのご案内 service
獣医師紹介 doctor