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もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ
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こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
昨日に引き続き、本日も赤み痒みシリーズの治療編をおおくりしたいと思います。
今回はねこちゃんの治療についてです。
実は、ねこちゃんにも痒みはあるものの、わんちゃんほどアレルギーが多くないからか、
検査や治療薬が少ないのが現状です。
そんなねこちゃんのことをまとめてみました。
獣医さんが解説するねこちゃんの痒みの治療
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・ねこちゃんの皮膚炎の痒みで使う薬
ねこちゃんでは、わんちゃんと違って皮膚炎だけで痒いというのはそこまで多くないなというのが
獣医さん的な感想です。
というのも、皮膚炎を伴う痒みでも、自分で舐めて皮膚炎にしているパターンがかなり多いからです。
純粋に皮膚炎で痒いのは、ねこちゃんの場合、皮膚糸状菌というカビの感染が1番多いと思います。
なので、糸状菌の皮膚炎で痒い場合は抗真菌薬で原因治療をして痒みを治しますが、それ以外の場合は、検査で細菌などが出てきてもアレルギーなどの基礎疾患を疑いつつ治療に入ることが多いので、抗生剤などの細菌に対するお薬と痒みを抑えるステロイドを併用していくことも多いです。
ちなみに、家猫さんでもノミの寄生で痒いというパターンが意外とあります。
・ねこちゃんのアレルギーの痒みで使う薬
皮膚炎の方でもふれた通り、ねこちゃんの場合、意外とアレルギーの痒みから舐めてしまって皮膚炎を起こしていることも多いので、皮膚炎を治療しつつアレルギーの痒みも抑えていくというパターンか病原体が検出されない場合は、アレルギーの治療をすることで皮膚炎も治ることが多いです。
わんちゃんの場合は、ステロイドに変わってアポキルやサイトポイントという薬が主流になりつつありますが、ねこちゃんの場合は今の所、昔から使われているステロイドが第一選択で使われています。
ちなみに、ねこちゃんではステロイドで血糖値を上げてしまうことが問題になることが多く、副作用の予防のために免疫抑制剤に移行することも多いです。
今の所、シクロスポリンという免疫抑制剤が主流で液体の傾向薬があるのでよく使われています。
・わんちゃんとちょっと違うところ
わんちゃんの場合、皮膚炎はないけど痒みが出ているアレルギー疑いの子も多いですが、
ねこちゃんの場合、アレルギー疑いでも舐めてしまって毛がなくなっていたり、皮膚炎をおこして病院にくることが多いです。
わんちゃん以上に痒みがわかりずらいのが原因ではないかと考えていて、実は思っている以上に痒みがあるねこちゃんは多いのかもしれないです。
検査も、わんちゃんほど確立されていないので、今後進歩していくことが期待されています。
最後に
本日は、ねこちゃんの痒みについてまとめてみました。
わんちゃんほど痒みで来院される患者さんは多くないのですが、症状が分かりずらいだけで
もしかしたら、痒みを感じているねこちゃんは意外と多いのかもしれないなと思うことがあります。
お腹の毛が薄い、前足の毛が薄い、毛の薄い部分が広がってきているという場合は痒みの可能性も考えてもらえたらと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!
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執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ