もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ
こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
先週は少し暖かかったので、今週の寒さは堪えますね。。
さて、コラムでは赤み痒みのシリーズがひと段落したので、動物たちの行動のTIPのようなお話をしてみようと思います。
今回のテーマは『飲水量』についてです。
獣医さんが解説するお水を飲むっていいこと?
・1日に必要なお水の量って?
お水を飲む量といっても、わんちゃんやねこちゃんがどれくらいお水を飲むのが適正なの?と思うと思います。
そこで一つの基準として、お水の必要量についての話をしようと思います。
一般的に、1kcalを消費するために1mlのお水が必要です。
計算式を書き出すとものすごくややこしくなるのと、その子によって必要カロリーがかわるので
一概には言えないのですが、目安として、概算30×体重(kg)+70kcal~を1日のカロリーの参考値としています。
実際にはここに、その子の年齢や、避妊去勢の有無で係数として1.1~の数をかけて実際の必要カロリーを出すのですが、理想量のお水を飲んでくれる子もなかなかいないので、係数は一旦無視して1日大体30×体重(kg)+70mlを必要量の目安と考えていいかなと思います。
・若い時はお水を飲まない?
健康診断をしているとよくみるのが、血が濃い子です。
犬種的な多血症(血が濃い状態)もありますが、若いわんちゃんやねこちゃんは総じてあまりお水を飲まない子が多く、単純にお水の量が足りていないということが多々あります。
そういう子には、わんちゃんであれば、フードをふやかして水分量を増やしてもらったり、
缶詰などのウェットフードを使ってもらったりとひと工夫してもらったりしています。
ねこちゃんの場合は、噴水型の水飲み器などの環境の整備やチュールやウェットフードを使ってもらったりすることが多いです。
・お水を飲むようになったのは良いことじゃないの?
お年をとっていく中で、最近昔よりお水を飲むようになって調子がいいんですと言われたりすることがあるのですが、実はそういうときは要注意です。
若いときはお水を飲まないというお話で、お水を飲む工夫の話をしていましたが、
お水をあまり飲まないのはその子の持つ習慣なので、急にお水を飲む量が増えるのは実は習慣が変わったなどというポジティブなことではなく、何らかの体のサインのことが多いのです。
お水の量が増える病気は実はいろいろなるので、普段見ていて、前よりお水が減る量が増えているなと気づいたら獣医さんにぜひ相談してください。
最後に
本日は、飲水についてのお話を書いてみました。
明日は、具体的にどんな病気だとお水を飲む量が増えるのかというお話をしてみたいと思います。
参考になれば幸いです!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!
執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ