
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
実は、小さい頃実家で飼っていた猫にノミがいたことがあって、一所懸命、お猿さんの毛繕いのようにノミ退治をしていた記憶があるのですが、今考えると恐ろしいです。
色々知った今では、もし家で見つけたら寒気がします。。
今日はそんな怖いノミの話です。
ノミ予防について説明してみよう

・ノミってここが怖い
ノミというと動物の体につくピョンピョン跳ねる茶色くて小さい虫を想像するかもしれませんが、実はそのノミは全体のごく一部です。
実は成虫は5%程度で、後の95%はマットやカーペット、ベットの下などこっそり隠れているのです。
自分が寝ているところにノミの幼虫が隠れていると思うと、うかうか寝れないですよね。。
その上、一度感染が成立すると、ノミ1匹で1日10個以上の卵を産んでどんどん増えていきます。
・ノミがいたら本当に大変!?
では、ノミを見つけてしまったらどうしたらいいでしょうか?
ノミ=予防薬をつければいいかと思うかもしれませんが、それだと、さなぎや幼虫、卵は駆除できません。
じゃあ、虫を殺すようなくん煙剤を焚けば大丈夫?
いえいえ、くん煙剤だと、卵は駆除できません。
実は、ノミを駆除するためには、ノミの予防薬を動物につけて成虫を駆除し、
さらにくん煙剤のような広範囲をカバーできる駆除剤を使い、さらに徹底的に掃除して卵などを取り除いた後に、駆除漏れした卵から孵化した虫を駆虫するために1週間後に再度くん煙剤などを使う必要があります。
くん煙剤を使うのも大変なのに、さらに2回、その上マットなど全てを洗濯して、拭き掃除をすると思うと本当に大変です。
もちろん、動物に使う予防薬は1ヶ月程度効果があるので、順次成虫になった虫が動物について落ちるのを待ってもいいのですが、そんなお部屋で過ごせないですよね。。
・予防のTIP
わんちゃんのノミの予防薬は、スポット剤やチュアブルタイプなど概ね1度使うと1ヶ月程度効くものが多いです。
さらに、最近では3ヶ月に1回で済むスポット剤やフィラリアの予防薬と一体化したチュアブルなど便利な予防薬が発売されていて取り入れやすい予防です。
ノミは、吸血後に産卵をはじめるので、予防薬を使って産卵する前に落として感染を成立させないのがとても大事です。
ノミがついた時だけや暑い時だけ使うという方もいらっしゃると思いますが、感染してしまうと本当に大変なので、毎月しっかり予防していただいた方がいいと思います。
最後に
子どもとペットのシリーズでもノミについて取り上げましたが、実はノミは人にも感染します。
最近痒くて、ノミがついていることに気づいたというパターンもよく聞きます。
そして都市部でも、ノミ感染は頻繁に出会うのでぜひ予防してくださいね。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ