
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
わんちゃんの予防、最後のひとつになりました!
今日はダニ予防についてのお話をしてみたいと思います。
ダニ予防はノミダニという形でまとめてしまっているので単体で取り上げることは少ないですが、
実は怖い寄生虫です。
最近話題になった病気もダニが関係しているので、その話もしてみたいと思います!
ダニ予防について説明してみよう

・ダニってなんのダニ?
ノミダニとまとめて言われることが多いので、ダニってお家にいるダニのこと??と思われるかもしれませんが、予防しているのは、主にマダニです。
家にいるイエダニもアレルギーの原因となるので病院で話題になるダニではあるのですが、寄生するものではないので予防の対象にはならないです。
他に、薬によってはミミダニやニキビダニ、カイセンダニなどを治療できるものもあります。
・マダニってどんなダニ?
草むらやヤブに生息していて、近づいてきた人間や動物に寄生して吸血します。
はじめは小さいダニが、数日〜長いと10日かけて吸血することで3~4倍の1~2cmまで大きくなります。
吸血が終わると、自分で動物の体から離れて卵を産んで増えていきます。
わんちゃんだと、草むらに頭を突っ込んだ時に寄生されることが多いので、顔周りにマダニがついていることが多いかなと思います。
ちなみに、吸血して膨れると一見してできもののように見えることもあるので、マダニだと気づかずに病院に来られることもあります。
・マダニってここが怖い!
マダニは、口を皮膚に刺した状態で寄生しているので、なんとなくつまんで取ると口の部分が皮膚に残ったままになってしまうことがあります。
皮膚に異物が残ると炎症を起こしてしまうので、マダニを見つけたら、病院で口の部分が残らないように取ってもらってくださいね。
あとは、最近話題になっていた重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は人がマダニに刺されることでも感染しますが、動物がマダニに刺されて感染し、それが人間に移るというパターンも確認されています。
SFTSは日本国内で致命率が27%という怖い病気です。
しかも、わんちゃんは不顕性感染といって症状が出ないことが多いので気づかない間に感染していて、人に移ってしまうこともあるのが怖いところです。
最後に
ちなみに、マダニは人に感染するものだけではなくて、わんちゃんの病気も媒介します。
ノミとセットで、おやつタイプやつけるタイプなど比較的手軽に予防できるのでぜひ予防してあげてくださいね。
明日は、ねこちゃんの予防について解説してみたいと思います。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ