
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
寒さが和らいできて嬉しくなる季節ですが、花粉症の方はつらい時期ですよね。
私も、ひどくはないですがまぶたが痒くなるので花粉症はありそうです。
そして毎年、今年は悪化するのでは心配しています。
以前、痒みシリーズでも少し取り上げましたが、今回は改めて『花粉症』について取り上げてみようと思います。
わんちゃんにも花粉症ってあるの?

・わんちゃん、ねこちゃんの花粉症
人で花粉症といえば、2人に1人が患っていると言われています。
その中でさらに20〜30%の方が薬を服用しているそうで、かなりの数の方が花粉症、しかも薬が必要なぐらいの症状を持っていることがわかります。
一方で、実はわんちゃんやねこちゃんには花粉症を疑う症状を出す患者さんはいるものの、そんなに多くはなく、症状もそんなにひどくないことが多いです。
この差はなぜ起こるのかを考察してみようと思います。
・なぜ人みたいな花粉症がないの?
はっきりしたことわかっていないのですが、人の花粉症は花粉(アレルゲン)が粘膜や皮膚に付着することでIgEという物質がつくられて痒みや炎症を引き起こすいわゆる1型アレルギーです。
わんちゃんのアレルギーの場合、1型アレルギーの他に4型アレルギーも痒みに関連していて、4型アレルギーの割合が70%~を占めているのではと言われています。
そのため、1型アレルギーである花粉症を起こしにくい可能性があるのではと思っています。(ねこちゃんはまだ体系化されていません。)
また、もう1つの理由として、動物種によってアレルギーを起こしやすい物質やアレルギーを起こした時の炎症の程度が違う可能性があるのではないかと考えています。
つまり、理論的にはアレルギーを起こすものの、起こした時の症状が強く出ないという可能性を考えています。
わんちゃんやねこちゃんのアレルギーはまだわかっていないことも多いので、この辺のメカニズムも段々とわかってくるのではないかと思います。
・実際に花粉症を疑った症状
ただ、わんちゃんやねこちゃんで、花粉症を疑う症状に時々出会うのも事実です。
実際には花粉症と確定するのはなかなか難しいのですが、疑った例をご紹介したいと思います。
①お散歩に行くとくしゃみをよくする季節があるわんちゃん
普通に歩いているだけでくしゃみが増えるため、何かの空気中の物質に関連があると思われました。
季節性があることから花粉症の可能性を疑いました。
②特定のお散歩コースで顔が腫れるわんちゃん
若いわんちゃんで、あるときいつものお散歩コースでお散歩に行くと急に顔(特にまぶた)が腫れる症状が出るようになった。
お散歩コースの変更で顔の腫れが出なくなったことを考えると、季節性のある花粉などの植物に関連した1型アレルギーを疑いました。
③ねこちゃんのくしゃみ
季節性のあるねこちゃんのくしゃみ・鼻水で、ステロイドの投与で症状が消えるため、アレルギー特に、室内猫ちゃんに感作するような花粉などの関連を疑いました。
最後に
軽度の症状だと自分で症状を喋れないわんちゃん、ねこちゃんでは気づきにくいかもしれないです。
ただ、症状の割合や数を考えると、花粉症はかなり少ないのは確かです。
花粉症が少ないのは、ちょっと羨ましいですよね。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ