もくじ
1. ごあいさつ
2. 血便とは?
3. 様子を見てもいい血便
4. 気をつけた方がいい血便
5. 最後に
ごあいさつ
こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
今回もお腹シリーズをお送りしようと思いますが、第1回目・第2回目と少し角度をかえて、よく聞かれる症状を取り上げようと思います。
病院で診察していて、お腹のことで「大丈夫ですか?」と相談を受けることが多いが血便です。
真っ赤な血がつくとびっくりして、ちょっと様子を見ていたけど、血がついたから病院に来ました!ということはよくあります。
さて血便とは?
今日はこのテーマでお送りしたいと思います。
血便とは?
血便には、実は2種類あります。
普段血便だと思っているのは大腸から出血したものを指しています。
大腸から出血すると、酸化せずそのまま出てくるのでイメージ通りの真っ赤な血が出てきます。
量が多いと血餅と言って少し固まって出てくることや、赤い色になったうんちが一部出てくることもあります。
もう一つの血便は、もっと上の部分、つまり胃や小腸から出血した血が出てくるパターンで、こちらは消化液の影響で酸化して見た目は真っ黒。ちょっと一見して血とは思わない色をしていて色が真っ黒なのでタール便とも呼ばれたりします。
様子を見ていい血便
一番遭遇することが多い、そしてびっくりすることの多い、お腹の調子が悪い時に一時的につく真っ赤な血液は、基本的に問題ないと思っても大丈夫です!
腸の表面は脆いので、ちょっとした不具合で出血などが起こりますが、ずっと症状が続くのでなければ問題ないと思ってもらっていいかと思います。
気をつけた方がいい血便
逆に、気をつけないといけない血便は、血便とは?に出てきた真っ黒な血便や、真っ赤な血便でも量が多くて元気や食欲もないパターン、あとはずっと慢性的に続いている血便です。
まず、真っ黒な血便は一過性の問題で胃や小腸からうんちが真っ黒になるまで出血することはあまりないので何か病気が隠れている可能性があります。
次に、量が多い真っ赤な血便で元気や食欲までないと強い炎症が起こっている可能性があり、こちらも早急に病院に行く必要があると考えられます。
最後に、ずっと血がつくパターンも出血を起こす原因が継続して体の中にあるということなのでほっておかない方がいい血便です。
最後に
どうも、どこでインプットされているのか、本能的に真っ赤な血を見るとソワソワしますよね。
獣医さんも出血を見ると何とかなると分かっていても、ついついソワソワしてしまうので、急に血の塊が出てきたらびっくりすると思います。
今日は、えっ!?どうしようと思うけど、こういう時は大丈夫というお話しをしてみました。
少しでも役に立つと幸いです。
それでは、また次のコラムでお会いしましょう!