もくじ
1. ごあいさつ
3. 最後に
ごあいさつ
こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
前回に引き続き健康診断について、現場で働いてきた獣医さんが実際に必要だなと思う検査の中身についてお話ししていきたいと思います。
年齢の若いわんちゃんだと健康診断って必要なの?と思われることもあるのではないでしょうか?
受けても血液検査だけという方も多いのではないかと思うのですが、毎年2回の健康診断のキャンペーンを行っていた私としては、こういう切り口で考えてほしいなということを書かせていただければと思います。
そんなに病院に行かないわんちゃんたちに健康診断って必要なのということも含めて取り上げていきたいと思います。
獣医さんがおすすめするわんちゃんの健康診断とは?
わんちゃんの健康診断というと、7歳以上は受けた方が良いですよと言われることもあるかと思うのですが、
私が実施に検査をしていて思うのは、遺伝や体質によって、7歳でも血液検査、レントゲン、エコー、何も引っかからないわんちゃんもいれば、1歳でもう胆嚢の中がドロドロして砂(胆泥)が溜まってきているわんちゃんもいるなということです。
これも遺伝的なものが関係しているのですが、5〜6歳で腫瘍になるわんちゃんや、同じ年頃で何かしらの持病の治療を始める方が一定数いらっしゃいます。
これは、人間に置き換えて考えるとわかりやすいかと思うのですが、人間でも30代半ばになってくると周りでちらほら病気の話が出てくるのではないかと思います。
わんちゃんにそれを概算すると、大体5歳で30代半ばくらいにあたるので、5歳で病気を発症するわんちゃんがいるというのも頷けるかなと思います。
特に、純血種のフレンチブルドッグさんやコーギーさんは若い年齢での腫瘍の発症などが多い印象があります。
また、人気のトイプードルさんは、1歳でも胆泥症(胆嚢の中に沈殿物がたまる病気)や気管虚脱(発作的なガーガー咳)が見つかるケースが多い印象があります。
なので、若くても、まずはその子の体質をつかむ意味合いで一度血液検査やレントゲン、エコーを受けてもらうことをおすすめします。
そこで、何か指摘されたわんちゃんはその後の健診の間隔を獣医さんと相談してもらうのが一番いいのかなと思っています。
最後に
いかがだったでしょうか?
獣医さんとしては、年齢で区切るのではなくて、その子の体質や遺伝という観点で個別に必要なことを考えていくのが良いかなと思っています。
人だと、おじいちゃんの持病は何々で、お母さんはこういう体質で…とある程度遺伝の部分も推測できるのですが、親や兄弟の状況がわからないことが多い動物さんは、より手探りで病気へのアンテナを立てる必要があるのかなと感じています。
何かご参考になったら嬉しいです。
次回は、ねこちゃん編をおおくりする予定です。
それでは、また次回のコラムで!