獣医さんのコラム(30)獣医さんが選ぶ寒い時期に注意な病気4選

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが選ぶ寒い時期に注意な病気4選

椎間板ヘルニア

猫カゼ

気管虚脱

特発性前庭疾患

3. 最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

新年明けて、ますます寒い日が続いていますね..

犬は喜び、庭駆け回り〜猫はこたつで丸くなる〜というイメージもあるかも?

確かに、ヨーロッパなど出身地が寒い地域のわんちゃんも多いので冬の方が調子が良い子も多いと思います。

そんな、わんちゃんもこの冬の時期に増える病気があります。

ねこちゃんもわんちゃんよりは少ないものの冬に増える病気があるので、今回はそんな冬の病気をまとめてみました。

獣医さんが選ぶ寒い時期に注意な病気4選

・椎間板ヘルニア

急にふらついたり、腰痛、後ろ足が立たなくなる、わんちゃんの神経の病気です。

脊椎の間のクッションである椎間板の一部が神経が通っている場所に飛び出すことで起こります。

この椎間板ヘルニアは昔から冬の病気と言われています。

なぜかはわからないのですが、冬に活発化して運動量が上がる子が多いからかな?と

分析しています。

・猫カゼ

猫のカゼの中で特にヘルペスウイルスが起こす猫カゼは、一度感染すると潜伏感染と言ってウイルス

が体に残った状態になります。

ちょっと体の免疫力が落ちた時に粘膜でウイルスが増えて炎症を起こします。

片目をぱちぱちしたり、涙が出たり、目の周りが赤いといった症状が多いですが、ひどくなるとくしゃみや鼻水が出てきます。

特に冬の乾燥した時期などに結膜炎がぶり返す子ねこさんが多いです。

・気管虚脱


発作的にガーガーという咳の原因は、気管虚脱といって気管の背側がつぶれてしまっ

ていることが原因のことが多いです。

特に、ヨーキーさんやトイプードルさんで多いです。

この病気も、冬の乾燥した時期に増えます。

・特発性前庭疾患

急に首が傾いて、目が左右に揺れてしまい、目が回ってふらついたり、食欲がなくなる、嘔吐するといった症状を出す病気を前庭疾患と言います。

前庭疾患は様々な原因で起こりますが、シニアのわんちゃんにある日突然、原因不明で起こるのが特発性前庭疾患という病気です。

特発性の疾患は原因不明で起こりますが、冬の寒くなる時期に多い印象です。

最後に

冬に多いという定説がある病気から、実際に病院で冬に診ることが多い病気を取り

上げてみました。

椎間板ヘルニアも特発性前庭疾患もはじめて見る方が慌ててしまうような症状なので

あらかじめ知っているだけで実際に自分のうちの子がその病気になった時に少し冷静

になれると思います。

少しでも参考になれば幸いです!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう。

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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