獣医さんのコラム(112)獣医さんが解説する保険が必要かどうか問題!

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する保険が必要かどうか問題!

 動物さんの保険事情

 ・保険が必要かどうか問題!

 ・やめ時を考えている時のヒント

 入りどきを考えている時のヒント

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

動物病院でよく聞かれることの一つに保険の話があります。

保険の内容については資格がいるのですすめられないのですが、今回は獣医さんが日々治療していて保険についてどう思っているかを解説したいと思います。

獣医さんが解説する保険が必要かどうか問題!

動物さんの保険事情

まず、前提として

ヒトの医療では、医療費の負担は1〜3割で高額医療費に対する負担の上限などもあるので、そういった意味では医療を受けやすい環境が整っていると思います。

一方で、動物さんはというと

制度としての保証はないので、全額実費で払うかもしくは任意の医療保険に加入するという選択肢になります。

任意保険も様々で、病院の窓口で保険分を引いた金額で支払えるものから、後から自分で請求するものなど色々です。

カバーできる割合も50%のものもあれば70%のものまで様々です。

ただし、保険料が高い…や保険に入ったのに使わないから…という話もよく聞きます。

そこで、今日は獣医さん的な保険に関する考えをお話しできたらと思います。

保険が必要かどうか問題!

必要か必要でないかでいうと、かけておいた方がベターというのは自明の理かなとは思いますが、獣医さん的にもそれは間違いないと思います。

ヒトも一生病院にかからずにいられる人はなかなかいないと思いますが、動物さんも一緒だからです。

動物さんの医療の場合は別の事情もあって、

病院に受診されてもお金の問題で治療してもらえないことも実はままあります。

助かる病気なのにお金の問題で治療できないのは、誰にとってもつらいことだと思います。

なので、獣医さんとしては保険をかけておいてもらうか、もしくは保険分程度(年5~10万円)を医療費貯金として毎年貯めておいてもらうことをお勧めしています。

やめ時を考えている時のヒント

保険をやめようかと悩んでいると相談を受けることも実は多いです。

ペットショップさんから迎える時にそのまま保険加入したものの、若くて健康なので病院にかかる機会がないし保険料がもったいなくて…というパターンが多い気がします。

使う機会がなくて保険をやめるのも一つの選択肢ではあるとは思いますが、実際にやめる前に一つ念頭においておいてもらえたらと思うことがあります。

保険は、基本的に病名が診断された後で加入すると、加入以前に診断された病気は対象外ということです。

お迎えする時に加入した方は、少なくとも2~3歳になるまではアレルギーの発症などがないかは見てから保険をやめるかを検討してもらった方がいいような気がします。

入りどきを考えている時のヒント

あとは、そろそろ保険に入った方がいいかなという悩みもよくお聞きします。

実は保険には加入可能な年齢制限があることが多いので注意してください。

また、保険に入っていない方が加入を考える年齢の基準として参考になればと思うのが、

わんちゃんもねこちゃんも大体5~6歳くらいで病気になる子が出てきます。

ちなみにこの年齢で出てくる病気は腫瘍などの深刻な病気も多いです。

某大手の保険だと加入できる年齢の制限が7歳11ヶ月なので、中年にさしかかるときというのが一つの目安になるかもしれませんね。

最後に

ひとつの命を養うってお金がかかるというのは間違いないです。

若いときはもちろん抜群に可愛いと思いますが、お年をとってヨボヨボになった姿も愛おしいものです。

ぜひ計画的に病気に備えてあげてほしいなと思います。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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