
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
いよいよ8月も最終週ですね!
まだまだ暑い日が続いていますが、暑いと食欲が落ちてしまうことはよくありますよね。
食欲が落ち気味だと、ごはんをかえてみようかなと思うことも増えるのではないかと思います。
今日は、そんなフード選びに関しての話をしてみたいと思います。
医療面からみたフード選びのコツ~わんちゃん編~

ドッグフードの考え方
まず、ドッグフードを考える上でわんちゃんの食性の話をすると、実はわんちゃんは肉食ではなく雑食の動物です。
なので、売り場でよく見るグレインフリー(穀物不使用)と書いてあるフードがなんとなく良さそうに思うかもしれませんが、穀物が入っていると良くないというデータがある訳ではありません。
グレインフリーは、2007年にアメリカでペットフードに使われていた中国産の穀物の中に含まれていたメラミンという成分で腎不全を起こしたという事件が起こったことに始まります。
その当時、アメリカ人の人口の1%が患っていると言われているセリアック病というグルテンに反応する病気の影響でグルテンフリー(麦由来のタンパク質が入っていない)が良いという考え方が人の中で流行っていたことも相まって、ペットフードでは穀物不使用のフードが流行り、それが日本にも渡ってきたという経緯があります。
グレインフリーの方が良い?と聞かれることも多いですが、決してグレインフリーだから良いフードというわけではないのです。(もちろん、穀物アレルギーの子にはとても有効なごはんでもあり、体質的にとても合う子もいます!)
では、良いフードとは何?という話になるのですが、一般的に良いフードとは栄養バランスが取れていて(完全栄養食であること)、しっかりとした原材料を使用していること、品質管理がしっかりとされていることなどがあげられます。
ただし、人の食品などに比べると法律面で規制がゆるい部分もあり、実際に中身の品質がどうなのかを評価しづらいところがあります。
そういった事情もあり、獣医さんは信頼のおけるメーカーのフードであることを一つのおすすめ材料にしていることが多いですが、今回はそれに加え医療面からのフード選びについてお話ししてみようと思います。
よくあるフードトラブルとフード選びのコツ
信頼できるメーカーがつくったごはんを食べさせていても、そのフードが合わないことは実は多々あります。
それが、医療面でのフード選びということになるのですが、何例かそういった話を書きたいと思います。
①嘔吐、下痢がでる
実はフードの変更が原因で嘔吐や下痢が出ることは多々あります。
下痢に関しては急なフードの変更が原因でたまたまお腹の調子が乱れることもあるので、そういった場合は除きますが、ゆっくり時間をかけてもそのフードの分量が多くなると便が緩くなるのはフード自体が合っていないと判断してください。
下痢より気づきにくいのが、嘔吐です。
フードを変更したことで、嘔吐の回数が増えるケースも結構よくみます。
どんなフードでも、品質やブランドに関係なくこういったことは起こりえるので注意してください。
②肝数値の上昇
フード変更したことで起こる肝数値の上昇もよくあります。
実際には、肝細胞をとってこないと診断まではつけられないのですが、おそらく空胞性肝障害が原因ではないかと思われるケースが多々あります。
空胞性肝障害は、フードの中の脂肪や炭水化物に反応して肝細胞の中に脂肪やグリコーゲンがたまる体質の一つで低脂肪、低糖質のフードに切り替えると数値は元に戻ります。
他の子にとって問題ないフードでも体質によって肝臓に負荷をかけてしまう場合もあるので、肝数値の上昇を指摘された時にフードを変更した覚えがある場合は、一度フードに切り替えてみると良いと思います。
③尿結晶
これも体質の問題ですが、同じフードを食べていても尿のなかに結晶ができてしまうわんちゃんもいます。
そういった体質のわんちゃんは、そのまま同じフードを食べ続けると尿結石に発展してしまう可能性があります。
体質的に、尿結晶が出やすいのであれば、尿のp H値などをコントロールできるフードがその子にとっては良いフードと言えると思います。
最後に
フードを買われる時に、皆さん口コミを見たりすると思います。
もちろん、口コミはある意味、そのフードを評価する上で大切な要素ではあるのですが、フードは品質ではなく個人の体質に左右される場合もあることも念頭においておいてくださいね。
明日は、引き続きねこちゃんのフードの話をしたいと思っています!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ