
もくじ
1. ごあいさつ
・固まる
・震える
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
先週、痛みがめちゃくちゃ強い病気を取り上げましたが、
今日は、どこかが痛いという時に起こりやすい症状とおかしいな?と思った時の注意点をまとめてみました!
獣医さんが解説する痛い時のわんちゃんの症状5選

固まる
腰が痛い時にコルセットを巻くと楽になるように、動かさないと痛みはマシになるというのは自分ごとで考えてもみんな経験があるのではないかと思います。
わんちゃんも一緒で、痛いときはなるべく動かないように同じ姿勢で固まっている姿を見ることが多いです。
特に、腰や首などの可動する場所に痛みがあるときは固まりがちです。
ついつい習慣で、何かがおかしいという時でもお散歩に行かなきゃと思いがちですが、そういう症状がある時は、動かさない方がいいときなのでひとまずお散歩などは控えるようにしてくださいね。
出てこなくなる
わんちゃんも、自分の体調をみて身体を休めようという本能が働きます。
よくあるのが、いつもは誰かが帰ってきたら玄関まで出てきて喜ぶのに出てこないといった行動やお散歩に行きたがらないという症状です。
自分のスペースがある場合は、その中から出てこずにこもっている場合も多いです。
もちろん、他の体調不良でも起こりがちな症状ですが痛みの時もよく起こります。
震える
寒い時に人もわんちゃんも震えが出るというのはよくありますが、この時の震えはどちらかというと全体的に震えがきます。
怖い時の震えも一緒で、どちらかというと全体的に震えることが多いです。
一方で、痛い時の震えは部分的に震えていたり、弱い震えが断続的に出ているといった場合の方が多いです。
固まっているという症状に加えて部分的に震えが出ているようなパターンもよくあります。
首のピクピク
これは、前回取り上げた椎間板ヘルニアなどで痛みを抱えるわんちゃんで出ることがある症状です。
獣医さん的には、筋肉がピクピクしているような痙攣だと部分発作かな?と思うことが多いのですが、意外と痛い時に部分的に痙攣が起こることもあります。
これは、痛みによって筋肉がずっと緊張した状態になることで起こるのではないかと言われています。
触ろうとすると怒る
いつもは穏やかな子なのに、触ろうとしたら怒ったという場合も痛みなどを抱えているケースが多いです。
明らかに足を上げているなどの症状があるとわかりやすいのですが、身体の部分的な痛みだとわかりづらいこともあるので、どこかを触ろうとすると反射的に歯を当てようとしたという行動は要注意です。
無理に触ろうとせずに、まずは安静にしながら様子を観察してみてください。
強い痛みの場合はすぐに病院へ行くというのが1番ですが、軽い痛みだと、病院に行って緊張してしまうとアドレナリンが出てしまって痛みがわからなくなるということもあります。
動画やおかしな症状をおしえてもらえると診断のヒントになることもよくあるので行動をぜひ観察してくださいね。
最後に
診断する上で、場所のわからない痛みは意外と厄介です。
明らかな痛みの証拠が身体検査で見つかるものは良いのですが、鈍い痛みのようなものだとどこが痛いのかが特定できないことが結構あります。
そんなときに、お家での行動やここが痛そうだっとというお話がヒントになることがよくあるので、痛みかも?と思ったら、安静にしつつ行動を観察してもらえると良いと思います!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ