獣医さんのコラム(218)獣医さんが解説する冬の病気『椎間板ヘルニア』って?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する冬の病気『椎間板ヘルニア』って?

  こういう症状、実はヘルニアかも?

  椎間板ヘルニアのグレードとは

  ・治療法について

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

1月、2月は1年で一番寒さが堪えますよね。

本日はそんな寒い時に多い病気についての話をしたいと思います。

今日のテーマは、冬に多い病気4選でも取り上げた椎間板ヘルニアのお話です。

獣医さんが解説する冬の病気『椎間板ヘルニア』って?

腰痛=椎間板ヘルニア?

わんちゃんが、なんだかどこか痛そう…腰痛かも…?

そんなときに病院に連れて行くと、「椎間板ヘルニア疑いですね」と言われることはとても多いです。

なので、腰痛=椎間板ヘルニアというイメージがあるかもしれません。

でも、これは間違いではないものの正確ではありません。

なぜ正確ではないかというと、椎間板ヘルニアという病気の成り立ちを知っておくと紐解けると思います。

椎間板というのは、背骨の間にあるクッションのことです。

そして、このクッションの一部が上の方に飛び出るのが椎間板ヘルニアです。

クッションが飛び出てもそこに何も重要なものがなければ大きな問題にはならないですが、椎間板の上にあるのは脊髄腔(脊髄が通っている狭い空間)なので、椎間板が飛び出ると脊髄神経を圧迫してしまいます。

その圧迫度合いが小さいと、少し神経に触っているだけなので痛みだけが出ます。

でも、圧迫度合いが大きいと、神経が正常に働けなくなって麻痺という症状が出ることになります。

なので、腰痛が椎間板ヘルニアのせいで起こることはありますが、椎間板ヘルニアがいつでも腰痛を起こすというわけではないです。

そして、椎間板は首にも胸部にも腰部にもあるので、痛みの症状だったとしても腰痛になることが多いだけで腰痛だけとは限りません。

椎間板ヘルニアのグレードとは椎間板ヘルニアのグレードとは

椎間板ヘルニアは神経がどれだけ圧迫しているかで症状がかわるため、その症状をグレードという形で分類しています。

グレード1が一番症状が軽く、一番症状が重いのがグレード5です。

グレード1は、痛みだけです。

グレード2になると、痛みとふらつきも出ます。

グレード3になると、麻痺になって足が使えなくなりますが、完全に動かせないわけではなく自分の思った通りに動かず立てなくなります。

グレード4では、完全に麻痺して自分で足を動かせなくなり、自力排尿などの感覚も消えます。

グレード5では、深部痛覚といって激しい痛みでも感じなくなります。

なので、痛がっているのはとてもかわいそうですが、逆に痛い方がよっぽどグレードが低いと言うことでもあります。

治療法について

治療はと言うと、グレードが低いと基本的に内科治療が選択されることになります。

そしてグレードが低ければ低いほど、元の状態まで戻りやすいです。

グレード3ぐらいになってくると、内科治療で歩けるまで回復したとしてもやっぱり少し後遺症が残ることが多いですし、外科治療が適応になることもあります。

グレード4、5になると、基本的に手術になることが多いです。

さらに手術をしても後遺症が残ることがかなり多いです。

最後に

明日は、この椎間板ヘルニアにまつわる怖い話をしたいと思います。

軽い症状のことも多いので、軽く思われている場合もあるかもしれませんが、実はかなり怖い病気だと言う話ができたらと思っています。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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