獣医さんのコラム(237)獣医さんが解説する血液検査の結果が上がってしまう場合とは?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する血液検査の結果が上がってしまう場合とは?

  血糖値が上がってしまう場合

  中性脂肪が上がってしまう場合

  CRP(炎症の数値)が上がってしまう場合

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

本日は、昨日に引き続き健康診断に関連して、異常値の話をしたいと思います。

血液検査で数値が高いと、○○病…?と心配になったりしますよね?

今日の話は数値が偽物の上昇をすることがあるよという話をしたいと思います。

獣医さんが解説する血液検査の結果が上がってしまう場合とは?

血糖値が上がってしまう場合

実は、私たち人間をはじめとした動物は興奮したり緊張したりするとアドレナリンが分泌されて血糖値が上がります。

ただ、犬や人は上がるといっても異常値が出るほど血糖値が高くなるというケースは多くありません。

ただ、例外的にねこちゃんは病院にきたりして緊張すると正常値の2~3倍にまで血糖値が跳ね上がることがよくあります。

健康診断に行って血糖値だけ異常に高いと、糖尿病…?と心配になってしまうかもしれませんが、ねこちゃんの場合はアドレナリンが出ることで急激に糖がつくられ放出される反応が強く出やすいので、即、糖尿病を疑うことはあまりありません。

逆に、わんちゃんが同じくらい血糖値が高いと糖尿病を疑うことが多いです。

ちなみに、ねこちゃんで糖尿病を疑うのは正常値の5~6倍になっている場合や、血糖値がそこまで高くなくても他の症状を伴っているというケースが多いです。

血糖値だけで判断できることもありますが、数値が中途半端なケースだとストレス性血糖値上昇と鑑別するために2〜3週間の間の血糖値を反映した糖化アルブミンなどの他の数値を測定して判断しています。

中性脂肪が上がってしまう場合

中性脂肪も一時的に異常値が出やすい数値の一つです。

採血をするときに、絶食で検査をしている場合は真の数値と判断できるのですが、朝食を食べて来ているという場合だと正しい数値なのかが判断できないことがあります。

これは、食事の脂肪が消化管で消化されて血液を通じて組織に運搬されるためで、食後は生理的に中性脂肪が高くて正常だからです。

この中性脂肪の数値は、軽めの血液検査の項目には(食事性に上がってしまうため)入っていないことも多いですが、特にわんちゃんはホルモン系の病気を発症する子が多い動物なので、中年以降は測っておいた方がいい項目です。

CRP(炎症の数値)が上がってしまう場合

動物病院では、わんちゃんはCRPという数値で炎症があるかどうかを見ることが多いです。

この数値に関しては、高いと何か病気が隠れているかもしれないと獣医師が警戒する数値の一つです。

ただ、病気と関係なく上がっている場合もあって、その代表格が前日の運動です。

実は前日に○km一緒にランニングしていましたやフリーランに連れて行っていたりすると、いわゆる筋肉痛のような形で炎症の数値が上がることがあります。

人間のように明らかに筋肉痛で痛そうな症状を見せないので、もし運動という心当たりがあれば、ぜひ獣医さんに伝えてもらえるといいと思います。

獣医さん的に元気そうなのに実は病気が隠れている場合もあるので、炎症の数値がそこそこ高いと追加検査をすべきか悩むことも多いです。

最後に

他にも一過性に上がる数値はあるのですが、今回は問題になりやすい3つをピックアップしてみました。

春は健診の季節なので、これを受けようかな?と思う検査パックなどがある場合は、事前に絶食などの注意点を確認してもらえたらと思います!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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