獣医さんのコラム(271)獣医さんが解説する犬・猫の環境整備、1番大切なのは?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する犬・猫の環境整備、1番大切なのは?

  床が意外とわんちゃんで最重要なのかも?

  ねこちゃんは特に香り!

  犬・猫共通!家に置かない方がいいもの

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

以前にも『vol.188 ペットのお家環境を豊かにする工夫』というコラムを書かせていただいたのですが、今回は2026年バージョンとしてちょっと違う視点で犬、猫でお家の中で整備したいポイント1つ選ぶなら?という話を書いてみたいと思います。

獣医さんが解説する犬・猫の環境整備、1番大切なのは?

床が意外とわんちゃんで最重要なのかも?

前回のvol.188でも床やキッチン、ソファーなど色々なものを取り上げましたが、その中でわんちゃんにとって一番重要なものを1つ選ぶとすると、床環境かもしれません。

というのは、ねこちゃんは縦方向の移動やしなやかに歩いたり走ったりすることに長けていて、整形学的な問題がわんちゃんより少ないので、意外と家具や床といった環境は問題になりづらいです。

一方で、わんちゃんは遺伝的に膝のお皿の緩さから脱臼を起こしやすく(膝蓋骨内方脱臼)、膝の靭帯(前十字靭帯)へ負荷をかけて損傷しやすい膝の構造を持っています。

股関節の問題(股関節形成不全)などの他の骨格的な問題を抱えている子も非常に多いです。

また、性質的にもねこちゃんより激しい動きをすることも多いので、膝や関節に強い負荷をうみやすい滑る床は問題になりやすいという事情もあり、滑りにくいという環境の整備はかなり重要です。

他にも整形学的な問題とはまた別に、年齢を重ねると神経学的に足に踏ん張りが効かなくなる子も多く、高齢期になると滑る床だとうまく歩けなかったり、ごはんを食べているうちに後ろ足の踏ん張りがきかずに開いていってしまうということがよく起こります。

なので、もしわんちゃんをお迎えする予定がある方で、1つ整備しておくポイントをあげるなら、獣医さん的には圧倒的に床です。

カーペットを敷いたり、滑り止めタイルを敷くことを想定しておいてもらえるといいと思います。

ねこちゃんは特に香り!

一方でねこちゃんで一番大切な環境の整備を1つ選ぶとすると、香りかもしれません。

ねこちゃんは身が軽くジャンプも得意なので部屋の構造には適応性が高いのですが、香りに関してはわんちゃんより敏感な動物です。

猫ちゃんは肝臓で薬物などを代謝する機能が弱いために、香りの成分を吸い込むことで中毒を起こすからです。

香料でよく使われるようなラベンダーやシトラス系(柑橘系)、ペパーミント、シナモン、イランイラン、ティーツリーなどなどダメなものが非常に多いので、香りは基本NGと思って環境整備をしてもらった方が安全です。

犬・猫共通!家に置かない方がいいもの

犬でも猫でも言えることですが、切花や鉢植えなどで花を飾るのは実は危険です。

もちろん、食べなければ問題ないのですが、わんちゃんもねこちゃんも意外と植物を齧るのが好きな子が多いです。

猫が百合系の花を口にしてしまうと致命的な中毒を起こしますし、他の花も致命的とはいえないまでも毒性がああるものが多く、お腹を壊してしまうことも多いので、犬・猫をお迎えするのであればお花は飾らないようにしてもらった方がいいと思います。

最後に

今回は、環境整備の中で一番重要だと思うとポイントをまとめてみました。

わんちゃん、ねこちゃん今からお迎えする方にも、すでに一緒に暮らしている方にも参考になれば幸いです!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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