
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
日々、診療をしていると色々な事件が起こるものですが、その中で良かれと思ってしたことが…ということが悲しいかなよく起こるものです。
本日は、その中で病院に勤めていてこれは意外と起こるかも?と思ったことを取り上げてみたいと思います。
獣医さんが解説する意外な落とし穴5選

自宅でバリカンしたら…
かなり昔の話なのですが、成犬を保護したという方が動物病院に来られたことがありました。
放浪していたり、野良犬のようなわんちゃんはほぼいませんが、その当時はたまにそういう子もいたものです。
保護した時はかなり毛がもつれて汚かったらしく、保護された方がバリカンで短く刈ってシャンプーもして、予防や他の部分も整えるためのカットに連れてこられました。
この子は、結局、保護主さんがお家に迎えてくれて、無事に飼われることになったのですが、たまたま毛質がポメラニアンのような感じの毛質だったせいで、その後何年経っても毛がしっかり伸びず、パヤパヤの毛がチョロっと伸びてくるだけの状態でした。
そう、わんちゃんは毛質によっては短く刈ってしまうと毛が生えてこなくなるということがよくあります。
これは、皮膚に近いところまで毛を刈ること毛周期が狂ってしまうことで起こると考えられています。
ポメラアンやスピッツのような毛が細い犬種や、MiXでも似たような毛質の子たちをうっかり刈ってしまうと生えてこないということもあるのでご注意ください!
あとは、量にもよりますが、ステロイド治療をしている子も毛が生えてこなくなることがあるので、短いカットは避けた方がいい時があります。
ライオンカットの落とし穴
もう一つ、カット系の話で実際にあった話をもう一つ取り上げたいと思います。
猫ちゃんのサマーカットの話です。
暑いし、毛玉になるからと初めてサマーカットをしてライオンカットにしてもらった後に、病院に来られたねこちゃんがいました。
なぜか、吐いてもお腹を壊してもいないのに、食欲がなく、どこか痛いのかビクビクしているとのことで来院されたのですが、触っても痛みもなく、神経系も異常なく、鎮痛剤も効かないという謎の症状で原因がなかなかわかりませんでした。
この子は、いろいろ除外した結果、最終的にライオンカットの尻尾の先の飾り毛がダメだったことがわかりました。(最終的に飾り毛を刈ったら症状が消えました。)
そんなことがあるんだ…と思ったものですが、意外と同じようなことは発覚していないだけで起こっているのかも?とも思ったりします。
怖がりな子は要注意です。
アスファルトが熱すぎて…
まだまだ、暑い地域が多いと思います。
そんな暑い日、気温や湿度は意識がいきやすい部分だと思いますが、人は靴を履くのでアスファルトの熱さはわかりづらいかもしれません。
わんちゃんたちも、歳を重ねると肉球が厚くなるので意外と大丈夫なことが多いですが、お散歩デビューしたての若い子はまだまだ肉球の皮が薄く、熱の影響を受けやすいです。
たまに、足を舐めていたり、気にしているという症状の子で肉球の軽度熱傷からの舐性皮膚炎に発展したのかも?と疑うことがあるので、子犬さんで夏のお散歩は特に注意してもらった方が良いと思います。
歯ブラシをしていたら…
最近はわんちゃんもねこちゃんも歯ブラシの意識が高まって歯ブラシをしてもらっているご家庭も多いのではないでしょうか。
そんな方の中で、意外と動物用の歯ブラシは高いなと思ったことはないでしょうか?
私も冷静に考えると歯ブラシ1本500円〜1000円は高いなと思います。。
ただ、以前にあったのが、子供用の歯ブラシで代用されていた方の話ですが、歯ブラシを毎日使っていたら、ある日、ブラシの先が取れてそのまま飲み込んでしまったと救急で来院されたことがあります。
その子はねこちゃんだったのですが、ねこちゃんでも毎日噛んでいるうちに噛みちぎってしまえるのであれば、顎の力の強いわんちゃんはよっぽど危険かもしれないなと思いました。
やっぱり動物用はその点を考慮して設計されているので、その分高いということなのかもしれませんね。
喜ぶと思って与えたら…
これもついうっかりという事件かもしれませんが、以前に噛むおもちゃが好きなわんちゃんに喜ぶと思ってとうもろこしの芯を与えた方がいらっしゃいました。
想定では噛んでしがんでくれることを期待していたのだと思うのですが、そのわんちゃんはそのまま芯を丸呑みしてしまい大慌てで病院を受診されました。
幸い、催吐処置で出てきたのですが、かなりの数を食べてしまって開腹手術になった子もいるので食べ物系は丸飲みしても問題ないものだけにしてくださいね。
おもちゃを食べてしまったりという癖のない子でも、食べ物系はそのまま飲み込んでしまうことがあるので注意です。
最後に
良かれと思ったら…で何か起こると、やっぱり焦りもショックも大きいですよね。
はじめてすることは、動物さん相手なだけに想定外のことも起こるので慎重にというところを意識してもらうとトラブルは避けやすいかもしれません。
過去の事件が参考になれば幸いです。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ