獣医さんのコラム(332)獣医さんが解説する見てビックリ!?ちょっとかわった寄生虫

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する見てビックリ!?ちょっとかわった寄生虫

  ・回虫症(嘔吐したら虫がいた!?)

  ・東洋眼虫症(目の中に虫が!?)

  ・ハエうじ症(傷口に虫が!?)

  ・シラミ症(毛に虫が!?)

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

獣医学生の間で一度は話題に上がるホットスポットといえば東京にある『寄生虫博物館』です。

寄生虫と動物は密接に関わっていて、それは犬・猫も同じです。

今日はそんな犬・猫の寄生虫の中でノミダニ以外の出会うとビックリしてしまう寄生虫の話をしたいと思います。

獣医さんが解説する見てビックリ!?ちょっとかわった寄生虫

回虫症(嘔吐したら虫がいた!?)

お腹の虫といえば、『回虫』は代表的な虫です。

通常はうんちの中に出てきてビックリする虫ですが、実はそれだけではありません。

わんちゃんやねこちゃんは比較的、嘔吐しやすい動物なので、吐いた跡や吐いている姿を見たことがあるのではないかと思いますが、実は、この吐物の中にウネウネと動くスパゲッティみたいな回虫が混じっていることもあります。

とくに、子犬や子猫さんの時期に起こりやすいので、実際に見たらだいぶビックリすると思います。

回虫は、犬では胎盤感染や乳汁感染、猫でも乳汁感染すると言われています。

そして、子どもの時期は腸のサイズに対して虫体の寄生が過剰になりやすい時期です。

本来は小腸に感染するのですが、過剰になった虫が胃の方に上がってきて吐物に混ざるということも割とよく起こります。

また、子どもの頃は回虫が腸管以外にも全身移行するので駆虫薬を飲んでいても落ちきらないこともあるので注意が必要です。

東洋眼虫症(目の中に虫が!?)

東洋眼虫症は瞼の裏側に寄生する小さな糸状の虫で、最近、目が赤いし気にしているなぁと目を見ていたら虫がいた!と病院に来られることもありますし、病院で検眼しているときに見つかることもあります。

目の中を虫が這っていたら怖いですよね…

ちなみに、この虫はハエが媒介する寄生虫で、涙液などを摂取しにきたハエによって幼虫がハエの体内に入り込み、ハエの体内で生育した幼虫を別の犬の眼に移します。

ただの結膜炎かと思ったら…ということもあるのでご注意ください。


ハエうじ症(傷口に虫が!?)

もう一つ、ハエ関連の病気をご紹介します。

それが『ハエうじ症』です。

ハエは日常的によく見ますよね。

ハエは成虫になる前はウジという幼虫で、主に動物の死体などで卵から孵化するのですが、実は、寝たきりの動物さんの傷口にも寄生することがあります。

要は、ハエが止まっても追い払う体力のない子のグチュグチュした傷口に卵を産みつけて、そこで孵化するのですが、傷口をウジが侵襲することでさらに悪化させることもあります。

白い幼虫を見つけたら、すぐに病院を受診し、ウジを物理的に除去してもらう必要があります。

ちなみに、獣医さんでもハエうじ症の子がきたら、グローブを二重でつけて心を無にして処置するくらいにはビックリすると思います。

シラミ症(毛に虫が!?)

シラミも時々見かける寄生虫です。

数としては『ノミ』の方が多いですが、ノミとは別の角度でビックリする寄生虫かもしれません。

痒がるし、フケがよく出ているなぁと見ていたら、なんか動いている!?と気づくパターンが多いからです。

最近は、外猫さんを保護したときに見かけることが多いです。

かなりゾワっとするかもしれませんが、シラミは宿主特異性が高いので一般的には猫のシラミが人間や犬に感染することはないのでご安心ください。

最後に

私も虫が得意ではないので、寄生虫系は苦手ではあるのですが、意外と線虫(幼虫)系はまだマシかもしれません。

グローブがあれば、手で掴めます。

ただ、昆虫系はやっぱりゾワっとします汗

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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