獣医さんのコラム(333)獣医さんが解説する色でわかる!?病気のサイン

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する色でわかる!?病気のサイン

  ・白目が黄色い

  ・うんちが白い

  ・皮膚が紫

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

本日は、病気とその病気に関連して出てくる色にまつわるお話をしたいと思います。

毎日見ていると気づきづらいことも多いですが、頭の片隅に残っているとハッと思うきっかけになるかもしれません。

ぜひ読んでみてください。

獣医さんが解説する色でわかる!?病気のサイン

白目が黄色い

意外と気づかないけど、気づいたらギョッとするのがこの白目の黄色さです。

医療的にはこれを『黄疸』と呼びます。

白目がわかりやすいですが、白目だけではなく、皮膚や粘膜も黄色くなります。

この黄色い色はビリルビンという血中成分が関連していて、赤血球が急速に壊れたときや、肝臓の機能不全、胆管の閉塞でビリルビン濃度が上昇し全身が黄色く色づいて見えます。

具体的にいうと、

赤血球が壊れるときというのは、壊れた赤血球からは赤い色のもとになるヘモグロビンが放出されますが、このヘモグロビンから鉄が分離してビリルビンになるため、玉ねぎ中毒や免疫介在性溶血性貧血などで急激に赤血球が壊されると黄疸がでます。

そして、その後、ビリルビンは肝臓で代謝されるのですが、肝臓の機能が低下し、ビリルビンが処理できなくなるとこれも黄疸になります。

中毒で起こる急性肝不全や太ったねこちゃんが急に食べれなくなることで起こる肝リピドーシスなどがその代表例です。

そして最後に、一番黄疸がきつく出るのが胆道の閉塞です。

ビリルビンは胆汁として胆道を通って消化管に分泌されるのですが、この分泌経路が障害されると急激に黄疸が進みます。

元気なのに黄疸が出ることはほぼないので、具合が悪い+黄色いは入院レベルに深刻と思っていただいた方がいいです。

うんちが白い

うんちの色は割と目につく部分かもしれません。

便が白いのは脂肪便といって脂肪が分解できていない状態で便中に大量に出ることで起こります。

この脂肪便で代表的なのが、膵外分泌不全です。

これは、膵臓から分泌される消化酵素が出なくなることで、脂肪が分解できなくなる病気です。

便が白い以外にも、慢性下痢や、栄養の吸収不良による体重の低下などの症状が出ます。

ちなみに犬種的に、シェパードやチャウチャウ、キャバリアはこの病気になりやすい素因を持っていることがあるので、お腹をしょっちゅう壊している子は便の色に注目してみてください。


皮膚が紫

皮膚、とくにお腹が黒くなっていて大丈夫?という相談をよく受けます。

これは色素沈着なので問題ないのですが、黒は大丈夫でも紫はダメです。

紫になるのもお腹のことが多いのですが、これを『紫斑』と呼びます。

これは、皮下で内出血して、皮膚が紫色に見えている状態です。

つまり、出血するような疾患が隠れているサインになります。

一番多いのは、免疫介在性の血小板減少症といって出血を止める役割のある血小板という血液中の細胞が極端に少なくなり、何かの拍子に起きた微小の皮下出血が止まらず皮下に広がり、皮膚の広範囲が紫色になります。

その他にも、遺伝性の血液凝固異常で紫斑が出ることもあります。

最後に

黄疸は「具合が悪い」がそもそも前提としてあるので、比較的見つけやすいかもしれませんが、紫斑はそこまで症状が出ていない場合もあるので、色が病気を見つけるきっかけになるかもしれません。

黄色、白、紫には注意して見ていただけたらと思います!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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