獣医さんのコラム(114)獣医さんがすすめるわんちゃんのトレーニング3選

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんがすすめるわんちゃんのトレーニング3選

 お家の中でのおトイレ

 ・キャリーの位置付け

 ・足先口元のトレーニング

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

今日からまた1週間がはじまりますね。

今週一つ目の話題は病院で見ていて『これはしておいた方がいいなと思うトレーニング』についてを書いてみたいと思います。

獣医さんがすすめるわんちゃんのトレーニング3選

お家の中でのおトイレ

みなさん、わんちゃんはお散歩に連れて行くもの、お散歩に行ってトイレをさせるものというイメージはないでしょうか?

実際に、病院で見ていてもお散歩でしかおしっこ、うんちができないと言われることは多いです。

でも、獣医さん的にはこの習慣は見直した方がいいと思っています。

なぜなら、

①お年寄りになって歩くのがつらくてもお外にいかないとトイレできない

②運動制限が必要なときもお外にいかないといけない

③土砂降りでお散歩にいけないとトイレを我慢してしまう

④介護が必要になってもお外に行こうとする

ということがあるからです。

わんちゃんは、習慣化していることや小さい頃からしつけられていることをどんな状況でも守ろうとします。

身体が動かなくなっても、お家の中でお漏らししてしまったことに申し訳なさそうにする姿を見ると、はじめからお家の中で排尿排便するトレーニングをしておいてもらった方がいいなと思います。

特に、大型犬のわんちゃんは皆さん、本当に苦労されているのでお家おトイレのトレーニングを強くおすすめします。

キャリーの位置付け

動物病院に行くときに、なかなかキャリーに入ってくれなくて…という時はないでしょうか?

キャリー=病院=嫌なこととインプットされてしまっている子も多いなと思います。

元気な時や日常であれば、入ってくれなくて困るというだけですが、これがケガをしているときや緊急時になると話は違ってきます。

例えば、

①怪我をして痛みがあるのに逃げ回ってしまう

②気が立っているときに怒ってしまってキャリーに入ってくれない

③災害時に隠れてしまってつかまらない

ということがあります。

そこで、獣医さん的には常にお部屋にキャリーを扉を開けた状態でおいておいてもらい、中に入ると安心できるような避難スペースとしてトレーニングしておいてもらうことをおすすめします。

このトレーニングをしておくと、わんちゃんの具合が悪いときは自分でキャリーに入ってくれたり、地震などがおこって外に連れ出さないといけない時も、キャリーの中に避難してもらえるので入り口を閉めてすぐに外に運び出せるようになります。

これは本当におすすめしたいトレーニングなので、ぜひ取り入れてもらえたらと思います。

足先口元のトレーニング

これはわんちゃんの特性にかかわってくるのですが、

わんちゃんはそもそも足先、マズル(口元)を触られるのが嫌な動物です。

これは、小さいころから足先を触る、マズルを触ってご褒美をあげるというトレーニングをしてもらうことで、かなりさわらしてくれるようになります。

お家で爪切りをしないわんちゃんも、トリミングサロンや病院で足先を抵抗なくさわらしてくれるかどうかでしっかり爪のお手入れができるかや本人の触られることでのストレス度がかわってきます。

また、昨今では歯ブラシするというケアが当たり前になっているので、その前にマズルをさわらせてくれるということが必須です。

さらに、病院で歯のチェックをするときにマズルをさわらせてくれるかどうかでチェックできる範囲が決まってくるので、トレーニングしてもらっているといいと思います。

最後に

若いころは良くても、お年をとってきたり、病気や怪我をしたりといういざという時に困っている姿をよく見ます。

子犬さんをお迎えされたばかりの方はもちろんのこと、成犬になっている子でも今からでも少しずつトレーニングしていってもらえるといいと思いますのでぜひ取り入れてくださいね。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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