
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
下痢や嘔吐、血尿などいざ何か起こると焦ってしまいますよね。
いざ病院に着いたときに、困ってしまうこともよくあるかなと思います。
本日は、いざというときに困らないように病院を受診するときの準備についてお話ししたいと思います。
獣医さんが解説する病院に行くときに準備してほしいこと

これは聞かれる!こと
動物さん自身は喋れないので、動物医療では飼い主さまの稟告がとても大切です。
まずは基本の、いつから?どんな症状?は必ず聞かれます。
この時によくあるのが、急な症状で病院に連れて行かないといけないけど、お仕事などもあるので代わりの人が連れてきているパターンです。
ある程度こういう症状でという話は聞いた上で連れてきてくださるのですが、やっぱり足りないことが多いです。
連れてこられるのは代理の方でも大丈夫なのですが、診察のときに電話がつながるようにしておいてくださいね。
次に大切なのが、悪化傾向があるのかと元気食欲です。
悪化しているかどうかはとても重要で、その度合いによってその日にどこまで検査をするかや再診の間隔をどうするかなども決めることが多いです。
あとは、元気食欲なのですが、これは重症度のパロメーターになります。
診察では、その日の1点だけの状態しかわからないのでどれくらい重症で、どれくらいの進行スピードかを判断するのがとても重要です。
動物さんは、持ち直す時も速いですが悪化するのも速いので、その子の体の中で起きていることがどれぐらいのスピード感で悪化していて、どれくらいの余力があるのかを正確に見積らないと病院に行ったのに…という結果になりかねないです。
持ってきてほしいもの
症状が出る時は急なことが多いです。
特に下痢や嘔吐、血尿などお家を汚してしまうものだと、とりあえずきれいにしてから病院に行かないとという気持ちが働きがちだと思います。
そんなときにお願いしたいのは、うんちやおしっこ、吐物などは捨てないでということです。
具合が悪いときは、出尽くして病院にやってくることも少なくないので、いざ検査をしようと思っても検体が取れないということが多々あります。
検体が取れないと診断がふわっとしたままお薬を出すことになってしまうので、ぜひ忘れず持ってきてください!
さらにいうと、おしっこなどはペットシーツに染み込ませるのではなく、何か容器に入れてもらい、来院までは冷蔵庫に入れてもらえるとより良いです。
受診までの間に、またおしっこをしたらなるべく新しい方を持ってきてくださいね。
容器なんてないという場合は、絞れるぐらいの量があるときはティッシュにすわしてもOKです。
あとは、咳や気になる症状、発作や跛行などは動画に撮ってきてもらえるととても助かります。
動画がなくてもわかる場合もあるのですが、病院だと動物さんも緊張して意外と症状がわからないことや、説明を聞いてもどんな症状か掴みきれない場合もあるので、客観的に見れる動画があるととてもスムーズです。
避けてほしいこと
よくあるのが、皮膚の病気でトリミングやシャンプーの後に病院を受診するといったケースです。
皮膚の検査のために検体をとるときは、むしろ汚い状態の方が良いのでそのまま来院するか、トリミングの前に受診するようにしてください。
きれいになった後だと、皮膚の検査をしても何も見つからないこともあるので注意してくださいね!
あとは、たまにあるのが子どもさんが連れてくるというパターンです。
動物さんは喋れない分、検査や治療の判断を飼い主さんと話し合って決めることが多いです。
責任を持って判断してもらえる人がいないのは本当に困ります。
なので、同じパターンで代理の人が連れてきてくださるときも、必ず電話で連絡がつくようにしておいてください。
必ず、飼い主さんに説明して、説明を聞いた上で判断してもらいたいからです。
最後に
どうしても飼い主さまご本人が来れないなど、しょうがない場合は多々あると思います。
そんなときに、実はこういう事情があるよ!ということを知っておいてもらうだけで、いざという時の参考になると思います。
ぜひ頭の片隅においておいてみてくださいね。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ