もくじ
1. ごあいさつ
3. 最後に
ごあいさつ
こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
寒くなり、あっという間に今年もわずかになりましたね。
年内しないといけないTo doリストがたくさん残っているのでちょっと焦る日々です。
そして、風邪が流行るって体調崩しやすい季節でもあります。
ちなみに、わんちゃんとねこちゃんにもそれぞれ、犬かぜ、猫かぜと呼ばれる病気があります。
ただ、人の症状とはちょっと違うので、今回は、そんなわんちゃん、ねこちゃんの風邪についてお話してみようと思います。
わんちゃん、ねこちゃんの風邪って??
・わんちゃんの風邪
わんちゃんの風邪は通称ケンネルコフとよばれていて、主な症状は咳です。
教科書的にはウイルスだけではなく、細菌性に起きる場合もありますが、治療をしている感じでは、抗生剤(細菌をやっつけるお薬)が著効したことがあまりないので、実際はウイルス性が多い印象です。
子犬さんでペットショップで移ったものが、お家に迎えられて環境の変化で悪化して治療することが多い病気ですが、長いわんちゃんだと症状がおさまるのに1ヶ月以上もかかる場合があります。
子犬さんより症状が早く治まりますが、大人のわんちゃんも感染することがあるのと、そのわんちゃんが少し咳をしている?ぐらいの軽い症状でも飛沫を介して他のわんちゃんに移してしまうので要注意な病気です。
・ねこちゃんの風邪
ねこちゃんの風邪は、猫ヘルペスウイルスや猫カリシウイルスといったウイルス性で起こります。
わんちゃんのケンネルコフと違って、くしゃみ、鼻水といった鼻の症状の方が強く出ることが多く、結膜炎も併発して目が真っ赤に腫れることが多いです。
特に、ヘルペスウイルスによるねこ風邪が多いのですが、このヘルペスウイルスの場合、治った後も潜伏感染といって身体の中に隠れていて、体調が悪いとまたウイルスが増えて症状を出すという厄介な性質があります。
風邪といいつつも潜伏感染したものが症状を出す時は結膜炎が多く、病院でも1歳以下の猫ちゃんは免疫が不安定なのでしょっちゅう目を赤くして来院したり、手術の後(免疫が下がったとき)に目が赤くなったりします。
大体のねこちゃんは、1歳を超えると安定してきて症状が出にくくなる、もしくは少し目をシパシパさせても自然とおさまるようになることが多いです。
最後に
子どもが鼻をぐずぐずさせだす風邪の季節がやってきたので、本日はわんちゃんとねこちゃんの風邪について取り上げてみました。
人間の風邪とはちょっと違うのですが、わんちゃんの風邪もねこちゃんの風邪も共通して子犬、子猫がかかると長引くことが多いので厄介です。
ただ、咳やくしゃみがあっても、人間のように発熱したりはあまりせず、元気なことが多いので、そこだけはいいところ(?)かなと思います。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう。
執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ