
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
昔からわんちゃん、ねこちゃんと暮らしてきましたが、はじめて自分でお迎えしたのはねこちゃんでした。
それもあってか、ねこちゃん好きを自覚しているのですが、そんな猫好き獣医の私がねこちゃんを新しくお迎えするならというテーマで今日は書いてみたいと思います。
200回記念!獣医さんがもしねこちゃんを迎えるなら?

Mix or 純血種
昨日のわんちゃん編では、お迎えするなら純血種と書いたのですが、実はわんちゃんとねこちゃんだとちょっと違います。
なんとなくミックスの方が強いというイメージはないでしょうか?
このイメージは多分ねこちゃんからきているんじゃないかなと思います。
病院で病気のねこちゃんたちを診ていると、圧倒的に日本猫(つまりミックスのねこちゃん)は強いと思います。
この強いというのをもうちょっと正確に言うと、純血種のねこちゃんの方が若くして病気になるといったところでしょうか。
例えば、ねこちゃんは多かれ少なかれお年をとると腎臓の機能が落ちてきます。
純血種の子の中には、この機能が落ちてくる年齢が早い子がいるという感じで、そういった子は悪くなるスピードも早いです。
そういった病気になって、寿命を迎えるのが早い子が多い傾向にあると言うのは猫の純血種のあるあるかもしれません。
その点でいうと、日本猫ミックスの子たちは20歳まで生きることもあるぐらい、やっぱり強いです。
なので、身体が強いという意味で私がねこちゃんを選ぶならミックスの日本猫ちゃんを選ぶと思います。
ただし注意点も
ただし、ミックスだからいいというわけではなくて、ミックスの日本猫ちゃんたちが強いのは遺伝的な病気や形質が少ないからです。
つまり洋猫のミックスは病気の遺伝子を引き継いでいる可能性があるので注意が必要かもしれません。
あとは性格なのですが、日本猫ちゃんは性格が穏やかかと言われるとそうでもありません。
結構怒る子も多いです。
その点は純血種のねこちゃんの方が穏やかな子が多い猫種も多いです。(怒る子が多めな猫種もありますが…)
ちなみに、猫ちゃんの中で警戒心の強くて、怒る性質というのはお母さん猫から引き継ぐ傾向が強いと考えられています。
性格の遺伝もそうですが、お母さんが子育てをするということも大きいのだと思います。
なので、お母さんが穏やかで甘えっ子な性格だと比較的穏やかな子の可能性が高いと言えるかもしれません。
個人的な体験談
個人的な体験談ですが、私が今までお迎えした猫ちゃんは4匹います。
その中の2匹はアビシニアンとアメリカンショートヘアのミックス猫ちゃんで、その二人は心臓病で亡くなっています。
ちなみに、この子達は遠い親戚で、血は近くはないものの同じような遺伝を持っていたのだと思います。
一番長生きした子は、オスのトラ白の猫で23歳の長寿を全うしました。
ちなみに、その次に長生きした子は野良猫さんの中でもたまに見かけるシャム猫のような見た目をしたメス猫ちゃんで19歳まで生きてくれました。
シャムっぽい見た目の子もよく見るとトラがうっすら入っていて日本猫の血が入っています。
やっぱり日本猫のミックスは身体が強いと自分の子を見ていても思います。
実は今、30年以上ぶりにねこちゃんのいない生活を送っていて、ペットショップを見るたびにねこちゃんをチェックしてしまうのですが、病気のことを考えるとなかなかお迎えする決断ができないのと、もし強い子だったとしても20年後に自分はどうなっているんだろうと思うとなかなか次の子をお迎えできないというジレンマに陥っているところです(苦笑)
最後に
長生きすれば良いのかというとそういうわけではないと思うので、一つの話として思ってもらえればと思います。
猫ちゃんと暮らしたいのに、なかなか踏ん切りがつかない私の場合は、どこかで一期一会の出会いがあったらその時は!と思っている次第です。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ