獣医さんのコラム(220)獣医さんが感じる『医療』に対するイメージのギャップとは?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが感じる獣医学に対するイメージのギャップとは?

  獣医師の感じるギャップ

  医療は万能ではない

  ・だからこその注意点

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

本日は、獣医さん目線で世間と実際との医療に対して感じる認識のギャップについてのお話をしたいと思います。

ちょっと番外編のような内容ではありますが、そうなんだ…と思えることがあれば幸いです。

獣医さんが感じる『医療』に対するイメージのギャップとは?

獣医師の感じるギャップ

獣医療と医療とは治療対象が違うものの同じく病気を扱うので、基本的にやっていることは共通しています。

なので医療関係のシーンは、自分が関心ある分よく目に入ってきます。

その中で、医者に診てもらったら、『これは何々が原因で、○○です』とはっきり何かを断定するシーンを目にします。

例えば、医者が来て「これは毒ですね」と診断し、医者が出す解毒剤で解毒されて元気になるみたいなシーンがお話の中であったりします。

一つの演出として認識されていたらいいのですが、実際の動物病院でも同じようなことを聞かれたりするので、医療者と飼い主さんの間で少し医療に対する認識のズレがあるのかもしれないと思うときがあります。

医療は万能ではない医療は万能ではない

動物病院で「いつからこの病気になっていたのですか?」や「何が原因でこうなったのですか?」、「この病気になったのはこれが原因ですか?」といったことを聞かれたりすることがよくあります。

ただ、この質問は医療者からするとちょっと難しいなと思うことがあります。

なぜかというと、そもそも医療とはその時点の体の状態を評価しているだけだからです。

つまり、過去のことやなぜそうなったのかを知るためのものではないということです。

診断は、ある意味、今の体の状態と今ある事実を照らし合わせて、こういった病気かもしれないという推測をすることです。

もちろん、その推測を強化していくために検査をしていって、さらに経過がその推測にあったものかを評価をしていく形になります。

人の場合は、そこにさらに本人の稟告などをもとにより詳しいことがわかるかもしれないのですが、対象が動物さんの場合は、本人は喋れないのでやっぱり正確なことがわからないことが多いです。

なので、飼い主さんからの話をもとに推測することはできるのですが、何もわからない状態で原因を特定したり、いつから始まっていたのかや、何が関係しているかをお話しするのはやっぱり難しいです。

だからこその注意点

とはいえ、獣医さんは結果をもとに診断して、その病気のデータから予測されることをなるべく幅を持たせつつ飼い主さんにお伝えします。

そして、その後の経過を見つつその予測を修正しながら、それをなるべくその都度お話しするようにしています。

だからこそ、注意してほしいのは、より高い精度で推測するためにより詳しい情報を伝えてほしいということと、欲を言えば、今の1点だけの体の状態だけではわからないこともあるので、できる範囲でなるべく体の状態の推移を記録に残しておいてもらえたらより良いです。

最後に

何となく、病院にかかれば何でもわかるはずというのは、TVなどのイメージもあるのかもしれませんが、そうあって欲しいという願望も合わさっているように感じたりすることがあります。

なるべく、そうなれるようには努めてはいるものの、やっぱり言い切ることはなかなか難しいというのが獣医師として感じることです。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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