獣医さんのコラム(268)獣医さんが解説するアレルギーを疑う特徴とは?

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説するアレルギーを疑う特徴とは?

  病院でのアレルギー事情

  わんちゃんのアレルギーを疑う特徴とは?

  ねこちゃんのアレルギーを疑う特徴とは?

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

先日、梅雨に悪化する病気というコラムで取り上げましたが、梅雨時期は皮膚病が悪化しやすい時期です。

そして、皮膚病がひどくなる子は基礎疾患としてアレルギーを持っている子が非常に多かったりします。

そこで今日は、動物さんの皮膚病の一番多い原因であるアレルギーについての話をしたいと思います。


獣医さんが解説するアレルギーを疑う特徴とは?

病院でのアレルギー事情

動物病院では、主訴が『痒み』の患者さんは、実は下痢や嘔吐と並ぶくらいとっても多いです。

そのうち、体感としては7~8割はアレルギーの関与を疑います。

それくらいアレルギーは本当に多い病気の一つです。

ちなみに症状は、足先を舐めるぐらいの子から全身真っ赤になるぐらいの子まで様々です。

アレルギーを疑うとは言っても全ての子が治療をしているというわけではないので、別の症状で来院されているけど、疑わしい症状を持っている子も合わせるとかなりの数になると思います。

患者さんの数として、圧倒的に多いのはわんちゃんですが、実はねこちゃんでもアレルギーを疑う子はチラホラいるので今日は、わんちゃんとねこちゃんに分けてアレルギー性皮膚炎を疑う特徴をまとめてみようと思います。


わんちゃんのアレルギーを疑う特徴とは?

わんちゃんでアレルギーを疑う子の特徴は、

①年齢

まずは、必ず症状が出だした年齢をお聞きします。

多くの子で3歳くらいまでには何かしらの痒みを疑う症状が出ていることが多いです。

②皮膚の状態

アレルギーでもひどい子は薄毛や皮膚炎など明らかな症状が出ているのですが、軽度の子だと特に皮膚炎があるわけではないのに痒がっているという子がとても多いです。

皮膚炎があるとそこに何かしらの細菌やカビが増えていて、その病原体が痒みの原因なのか、根底にアレルギーがあるのか判断しづらいこともあるのですが、病変のない痒みはアレルギー性を疑う要素のひとつです。

あとは症状の出方として、薄毛など左右対称に症状が出ているのはアレルギーを疑いやすいです。

③季節性がある

季節によって痒みが出る時期があるのもアレルギーを疑う症状の一つです。

食事性の場合は一年中痒みが出るので一概には言えないですが、アトピーなどの場合は季節性が出ることが多いです。

④便の回数が多い

必ず排便回数が増えるというわけではないですが、1日3~4回以上排便している場合はアレルギーの関与を疑うことがあります。

ねこちゃんのアレルギーを疑う特徴とは?

ねこちゃんのアレルギーは少しわんちゃんと違って、ある意味分かりづらいことも多いです。

そんなねこちゃんのアレルギーの特徴は、

①年齢がバラバラ

わんちゃんの場合はかなり若い時に発症している子が多いので分かりやすいのですが、ねこちゃんの場合は中年になって症状が出だす子も多いので年齢で判断しづらいことも多いです。

②皮膚の症状

薄毛と粟粒性皮膚炎というポツポツ瘡蓋を伴った小さな傷のような皮膚炎が出ている子が比較的多いです。

ただし、中にはびらんや潰瘍のように爛れている子や局面と言われるように真っ赤に盛り上がってしまっている子もいます。

背中の皮膚炎などは左右対称性に出ている場合も多いですが、足の皮膚炎は舐めてしまう関係もあってか両側に症状があるものの片側の方がひどいということもよくあります。

③皮膚以外にも症状がある場合がある

わんちゃんの場合は、アレルギーといえば皮膚の痒みですが、ねこちゃんの場合は皮膚ではなく咳として症状が出る子もいます。

「ねこ喘息」と言われている病気で、皮膚の子よりは少ないですがこのタイプのアレルギーを起こす子もチラホラいるのも特徴的です。

最後に

ちなみに軽度の症状だとアレルギーなのか精神的なものかを判断することが難しいこともあります。

わんちゃんだと、手舐めがあるけどアレルギーかどうか判断しづらいという子や、ねこちゃんだと、お腹の毛を自分で舐めて抜いてしまう子は精神的なものなのか痒みなのかが判断しづらいということもよくあります。

ただ、気になるようであればぜひ獣医さんに一度相談してみてもらえたらと思います。

今は良い薬が色々出ているので、試験的に投薬してみて舐めるのが治るかをみるということもありだと思います。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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