獣医さんのコラム(277)獣医さんが解説する夏がとっても苦手な犬種の特徴

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する夏がとっても苦手な犬種の特徴

  ダブルコート柴犬

  短頭種

  足の短い体型

  大型犬

  被毛の色

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

6月に入って暑さと湿気がつらい季節になってきました。

でも、人間以上に大変なのは全身を毛に覆われているわんちゃんかもしれません。

そこで、本日は暑さに弱いわんちゃんの特徴を取り上げてみたいと思います。

獣医さんが解説する夏がとっても苦手な犬種の特徴

ダブルコート

まず、1番目が被毛です。

人間からすると、見るからに暑そうですが、実はさらに毛の生え方で暑さへの耐性がかわってきたりします。

それがシングルコートとダブルコートという話です。

シングルコートでも暑いとは思いますが、ダブルコートになるとしっかりとしたオーバーコート(上毛)の下に綿毛のようなアンダーコート(下毛)がびっしりと生えていて、例えるなら羽毛布団付きの毛布を着ている状態と言えるかもしれません。

毛の生え替わりの時期に毛をつまむと綿毛のような毛がいっぱい抜けるのがこのダブルコートの犬種です。

代表的な犬種は柴犬、ウエルシュ・コーギー、シベリアンハスキー、アラスカンマラミュートやサモエドなどで、確かに暑さに弱い犬種ばかりです。

短頭種

次に、暑さが苦手といえば短頭種です。

わんちゃんは、人間のように汗をかいて熱を逃すことができないので、パンティングという舌を出してハカハカする呼吸をすることで水分を蒸発させ気化熱で体温を調整しています。

そんな体温調整に重要な口から喉、気管にかけてに弱点を持っているのが短頭種です。

短頭種は熱を逃そうとパンティングをしても喉が狭くて十分に熱を逃すことができず、しかも呼吸が苦しくてさらに熱がこもるという悪循環になるため、暑さには本当に弱いです。

フレンチブルドッグやパグといった人気犬種が代表犬種になります。

足が短い体型

足が短いというのも暑さにとても不利な条件です。

そもそも、わんちゃんは人間より体高が低く、道路からの輻射熱の影響を受けやすい動物です。

夏に道を歩いていてムワッと上がってくるあの暑さは、道路からの距離が近ければ近いほどダイレクトに影響を受けます。

そう言った意味で、足が短いコーギーやダックスフンドは暑さに弱くなりやすい要素を持っていると言えると思います。

大型犬

体の大きさも暑さに不利な要素です。

というのも、体が大きくなればなるほど作りだす熱の量が大幅に増えます。

そして、わんちゃんは作り出すエネルギーは増えたとしても熱を発散させる場所が口周りに限られていて、発散量が増えるわけではないという問題点を抱えています。

なので、暑い中で運動をしたりすると、作り出すエネルギーは莫大なのにその熱を発散できずバテてしまうということが起こるわけです。

被毛の色

毛の色ももちろんとても大事です。

黒と白で太陽光の吸収率を比べると、白色が10~30%程度の吸収率に対して、黒色になると90~95%も吸収してしまい熱としてため込んでしまいます。

実際に、現場で熱中症で担ぎ込まれてくる犬種は黒色の毛色の子が多い傾向があります。

暑さ耐性は色だけでは決まらないですが、色もやっぱり重要な要素なのです。

最後に

あとは、年を重ねると体温調整能が落ちてくるので加齢も暑さに弱くなる要因と言えるかもしれません。

これらの条件を踏まえて、最強レベルに暑さに弱い犬種を選ぶとすると、個人的にはアラスカン・マラミュートやチャウチャウあたりが1、2を争うことになるんじゃないかなと思っています。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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