
もくじ
1. ごあいさつ
3.最後に
ごあいさつ

こんにちは。
オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。
本日はうんちの話をしたいと思います。
人間と違って、食べるものがルーティン化されていることが多いので、たまにうんちの色の違うと気になってしまいますよね。
今回はそんなうんちの色に着目してお話ししたいと思います。
獣医さんが解説するうんちの色の話

正常な便の色ってどんな色?
みなさんは便の色って何で決まると思いますか?
食べているもの?体質?細菌?
それも正解なのですが、一番大きなものは胆汁です。
胆汁は胆管を通って消化管に分泌される消化酵素の一種ですが、元々の色は濃い黄色です。
この胆汁が、消化管の中で腸内細菌によって代謝され、茶色に変化し、便の色になっていきます。
便の色が黄色いのは、腸の中への滞留時間が短く、胆汁の代謝が不十分なうちに排便されているからということが考えられます。
また、それだけではなく食べている物などにも色が左右されます。
ただ、ドッグフードやキャットフードといった同じものをコンスタントに食べている動物さんの場合は、便の色に関してはどちらかというと胆汁の影響が大きいかも知れません。
黒い便はどういう意味?
真っ黒なタール状の便は「メレナ」という上部消化管の出血にサインと言われており、臨床的には重大な症状のサインであることが多いです。
ただし、病院で便が黒いと言われたときにメレナである割合はかなり少ないです。
実はそれ以外に便が黒くなることもあるので、黒=危険な便というわけではないということも頭の片隅に置いておいてもらえたらと思います。
便が黒くなる原因として考えられるのは、
①薬の影響
ビスマスというお腹の薬でも便が黒くなりますし、鉄剤や活性炭でも便が黒くなります。
②食べているもの
肉類やレバーなどを食べている、もしくは黒っぽい食材を食べさせたときも黒くなります。
③便秘のとき
便が濃縮しても黒っぽく見えるときがあります。
ちなみに、メレナの場合は、鉄臭い独特な強い臭いがしますので、もしタール状、鉄の臭いがする臭い便が出た場合はすぐに病院に行ってくださいね。
赤い便の話
赤い便も診ることが多い便です。
これも、例に漏れず赤い色素の入ったものを食べたという場合も赤くなることがあります。
ただし、赤い便に関しては大腸系の問題で赤くなっている場合が多いです。
というのは、下痢で来院されるケースは大腸性の軟便や下痢が多く、この肛門に近い腸で炎症がある場合は出血して鮮血が混ざりやすいからです。
全体的に赤い場合もありますし、粘液が付着していてそこに鮮血がついていて赤く見える場合もあります。
この鮮血に関しては、腸粘膜は出血しやすいものなので赤くても深刻ではないことが大半です。
白い便も出る
白っぽい便を見ることもあります。
白っぽい便は主に脂肪分が分解されずに出てきている場合が多いです。
脂肪を大量に食べたという場合も白っぽい便も出ますが、ハンドクリームなどの誤食といった場合も白っぽい便になることが多いです。
さらに、膵外分泌不全という病気で、脂肪を分解する酵素の分泌が出ないために白くなることもあります。
最後に
いつもと違う色の便が出るとインパクトが大きいですよね。
人間は本能的に血に関連したものは大変という意識があるので、特に、赤い便はびっくりするものです。
その色の便が出る理由がわかると落ち着いて対処ができると思いますので、参考になれば幸いです!
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者
2010年 北里大学獣医学部卒業
大阪、東北の動物病院を経て、
2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医
2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務
2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ