獣医さんのコラム(263)獣医さんが解説する梅雨入り注意!梅雨に悪化する病気3選

もくじ

1. ごあいさつ

2.獣医さんが解説する梅雨入り注意!梅雨に悪化する病気3選

  外耳炎は悪化する子多数

  アレルギーの子は要注意!皮膚炎も悪化しやすい

  関節も痛くなる!

 

 

3.最後に

ごあいさつ

こんにちは。

オンラインどうぶつ病院Talkvets獣医師の前田です。

あっという間に5月も下旬に差し掛かりました。

今年ももう少しで梅雨入りの話が出てきそうな時期です。

実は、梅雨は病気が悪化しやすい時期でもあるので、今日はそんな話をしたいと思います。


獣医さんが解説する梅雨入り注意!梅雨に悪化する病気3選

外耳炎は悪化する子多数外耳炎は悪化する子多数!

梅雨といえば、高温多湿で気圧の変化や日照時間が短くなったりと人にとっても憂鬱な時期です。

そしてこの気象条件はわんちゃんの体にも大いに影響を与え、病気を悪化させることがあります。

その代表格が外耳炎です。

そもそも、垂れ耳のわんちゃんは常に狭い耳の穴に蓋をされた状態になるので、耳の中の環境が悪化して、元々耳の中にいる細菌や真菌が増えて外耳炎を発症しやすいです。

それに、さらに湿気の多い気象条件が加わると耳の中の環境にとっては最悪です。

細菌が増殖して、黄色っぽい膿が出たり、真菌(マラセチア)が増えて黒っぽい耳垢が出たりと、痒みや痛みを伴う外耳炎の症状にとても発展しやすくなります。

梅雨の時期は耳の辺りを隠しぐさや耳を擦り付けるような様子がないかを、ぜひこまめにチェックしていただけたらと思います。


アレルギーの子は要注意!皮膚炎も悪化しやすい!

病院で「アレルギーを持っていそうですね」と言われたことはないでしょうか?

わんちゃんは程度は様々ですが、アレルギー持ちがとても多いです。

薬が必要なレベルの子もいれば、時々痒みが強くなるという子もいると思いますが、総じて言えることは遺伝的に皮膚のバリア機能が弱いと言うことです。

なので、アレルギー体質の子はちょっと皮膚に不利な環境の変化が起こると、バランスが崩れて容易に皮膚炎を起こしてしまう子が多く、湿気の増える梅雨の時期は要注意と言えると思います。

発生機序は外耳炎と同じで、皮膚の上にも元々常在細菌や真菌、毛包虫など、普段は害がないようなバランスで保たれている微生物がいます。

その微生物が、皮膚環境のバランスが崩れるのに乗じて増加すると痒みを伴う皮膚炎が発生するというわけです。

もちろん、アレルギーとは関係ない子も一過性の皮膚炎を起こしやすい時期なので注意が必要です。

その他にも、雨の中のお散歩の後、パットの裏の毛が濡れっぱなしになることも原因になりやすいので、こちらも注意していただけたらと思います。

関節も痛くなる!

人間でも天気が悪くなると古傷が痛んだり、膝や腰が痛くなることがありますよね?

これはわんちゃん、ねこちゃんにも同じことが言えます。

気圧が下がると、体全体を圧迫する力が弱くなります。

そうなると関節内の組織も腫れやすくなり、その結果、神経を刺激して痛みが出やすくなります。

わんちゃんだと、寝ていた後の動きだしが鈍くなったり、お散歩に行きたがらない、寝てばかりいるなどの症状が出ることがあります。

ねこちゃんも隠れ関節症の多い動物なので、ジャンプをしたがらない、動きたがらない、動きだしが鈍いといった症状が出てきます。

特に、わんちゃんだとお散歩を嫌がると頑張って歩いてもらおうとリードを引っ張って歩くのを促しがちかもしれませんが、そういうときは何かしらの痛みなどが原因になっていることが多いので無理に動かさず、ケージレスト(じっとしてもらう)ほうがよいことが多いです。

無理をせず様子を見てもらい、場合によっては、消炎鎮痛剤なども活用してもらえたらと思います。

最後に

日照時間が減ると、わんちゃんもねこちゃんも活動量が減ることがわかっています。

なので、雨の日が続くとよく寝ているのは通常の生理現象といえるかもしれません。

お年寄りさんなどは、寝てばかりな日が続くと体調が悪いのかな?と心配になると思いますが、よく寝ていてもしっかり食べてくれているのであれば大丈夫なことが多いです。

人も動物もしんどい時期が来ますが、頑張って乗り越えましょうね。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

執筆者

2010年 北里大学獣医学部卒業

大阪、東北の動物病院を経て、

2015年~2016年 北里大学附属小動物医療センター研修医

2016年~2024年 大阪市内の動物病院の開業業務にたずさわり、院長として勤務

2024年 オンラインどうぶつ病院Talkvets立ち上げ

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